京都御所を囲むように広がる京都御苑を歩く
- 投稿した日
- 更新した日
- 書いたひと
- ひらたけ
平安時代から明治に入るまでの間、千年以上にわたって天皇がお住まいになった京都御所。そんな 京都御所を中心に周りを囲むように広がる京都御苑を歩いてきました🚶 今回は京都御所の中へは行きませんでしたが、その周りに広がる広大な敷地を持つ公園をぐるりと歩いて周りました。
京都市営地下鉄烏丸線の今出川駅から南へ歩いて数分、やってきたのは京都御苑の入り口。およそ 100 ヘクタールもある広大な敷地の中へと入ることのできる入り口は何箇所か存在しており、その中の 「乾御門」という名前の門 のようです。
くぐり抜けた「乾御門」は京都御苑の北西あたりに位置していて、主要な出入り口のひとつ。サイズが大きいだとか見た目が派手だとかはありませんが、歴史を感じさせる佇まいで人々を歓迎してくれます。
京都御苑の東には寺町通、西には烏丸通、南には丸太町通、北には今出川通が通っています。京都人は通りの名前をだいたい覚えているそうですが、大阪在住の私はさっぱりわかりません。一応小学校入学くらいまでは京都に居たんだけどね…。
京都御所や大宮・仙洞御所を囲む公園部分の広さはおよそ 65 ヘクタールで、環境省が管理している国民公園というものに分類される公園だそう。京都御苑以外の国民公園には「皇居外苑」「新宿御苑」があるようです。
門を抜けて正面に見える長い塀で囲まれているのは京都御所。平安時代から明治に入るまでの間、京都から東京へと都が移るまで、こちらに天皇がお住まいになっていたそう。周囲の道には大量の砂利が敷かれています。
環境省の京都御苑についてのウェブサイトにモデルコースがいくつか掲載されていたので、今回はその中の「周遊コース」に沿って歩いていきます。
反時計回りがおすすめとのことなので、京都御所の塀に沿って南の方へと歩きます。幅の広い、都会の中とは思えないほど贅沢な土地の使い方がされた砂利道の周囲には自然豊かな景色が広がっていて、けれどもありのままの大自然というわけではなく、どこも丁寧に整えられていて日本らしさを感じられます。
清所門という京都御所へと入る門の近くに植えられているのは「車返桜」という桜の木。あまりの美しさに御車を引き返させて観賞したという話から、この名前が付けられたそう。サトザクラの一種で 「ゴショミクルマガエシ」という品種 とのこと。すごい名前…。
今はもう春も過ぎて桜の花は咲いていませんでしたが、そんな逸話を聞くと花が咲いている時期に見に来たいという気持ちになりますね。
周遊コースのマップ上に表示されている見どころスポットを確認しながら歩き、南から東へと向きを変えた京都御所の塀とは一度お別れ。樹齢 300 年といわれる立派なムクノキを見ながらさらに南へと歩いていきます。
少し進んだ先に見えてくるのは「白雲神社」という神社。京都御苑内にはいくつかの神社があり、そのうちのひとつ。音楽の神様として信仰される 市杵島姫命という神様を祀っている そう。
20 分ほど歩いて、京都御苑の南端にある間之町口という出入り口が見えてきました。こちらも京都御苑の主要な出入り口のひとつで、近くには京都市営地下鉄烏丸線の丸太町駅があります。ここからは少し東へと進んでから北へと歩いていきます。
途中にある九條邸跡にはいかにも日本っぽい雰囲気の池とその中央に架かる橋、神社などからなる庭園が広がっていました。こういう雰囲気の場所すき。
九條邸跡から北を向くと、京都御所の正門である 「建礼門」へと続く「建礼門前苑路」という道 があります。幅がおよそ 36m ほどもあり、左右にはきれいな芝生が整備されていました。
このあたりでようやく周遊コースの半分ほど。景色は本当にきれいで素晴らしいものなのですが、砂利道を歩き続けるのが思いのほか足にくるのと、梅雨の季節ということでポツポツと雨が降り出してきて少し歩くペースを速めにしていたのとで、だいぶ疲れを感じてきました。
建礼門の少し手前で北から東へ進路を変え、正面に見える京都大宮御所の塀を見ながら北へと進むと、再び京都御所を囲む塀と合流。休憩所の横を通り抜けながらさらに北へと歩き、京都御所の北東角へ。
ウェブサイトの京都御苑案内図によると、この北東角の部分は「猿ヶ辻」という名前だそう。軒下に木彫りの猿が祀られていて…と説明があるのですが、とくに看板なども設置されておらず、猿っぽいものも見つけられず。一般人が見ることの出来ない場所に祀られている感じなのかも。
乾御門をくぐって京都御苑に足を踏み入れてからおよそ 1 時間、ぐるっと周ってようやく乾御門に戻ってきました。なんとか雨が本降りになるまえにとやや早足で見て周りましたが、やはり広いだけあって結構時間がかかりました。ゆっくり見て周ろうとすると、2~3 時間くらいはかかりそうですね。
砂利の敷かれた道を歩き続けるのが思っていたよりもだいぶ大変で、明日は絶対筋肉痛になるなあという感じですが、観光客で溢れる京都駅前などと違ってそれほど人も多くなく、落ち着いて歩くことが出来てとても良かったです。