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『きみのお金は誰のため ボスが教えてくれた「お金の謎」と「社会のしくみ」』を読んだ

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ひらたけ

『きみのお金は誰のため ボスが教えてくれた「お金の謎」と「社会のしくみ」』という本 を読みました。最近よく読まれている本だそうで、この投稿を書いている時点では 楽天ブックス週間ランキングの「ビジネス・経済・就職部門」 で 3 位となっていました。2023 年に発売された本がまだ上位にあるというだけでも、その注目度の高さがうかがえます。

普段あまりビジネス書的なものは読まない中でなんとか最後まで読み終えたので、読んでみて思ったこととかをなんとなく書いていこうかなと思います。

きみのお金は誰のため

この『きみのお金は誰のため ボスが教えてくれた「お金の謎」と「社会のしくみ」』は、ビジネス書ではありますが難しく堅苦しい言葉が並んでいるような本ではなく 小説として楽しく読み進められる もの。

物語は、主人公である中学 2 年生の佐久間優斗と投資銀行で働く久能七海という女性、それから投資で莫大な富を築いたという「ボス」という人物とが出会うところから始まります。ボスの居る、お金持ちの屋敷そのものといった洋館で、ボスから お金の正体だという「3 つの真実」 を突きつけられます。

  • お金自体には価値がない
  • お金で解決できる問題はない
  • みんなでお金を貯めても意味がない

この「お金の正体」を理解すれば、ボスはこの屋敷をあげてもいいと言います。真実どころか全て真逆だろう、とボスの語ったことが理解できない優斗と七海は、この 3 つの謎を解き明かすためボスの元へと通う ことになります。彼らの物語が進んでいく過程で 「お金の謎」と「社会のしくみ」が徐々に明らかになっていく というのがこの本の内容となっています。

私も、主人公たちと同じようにボスの語ったことがよく分かりませんでしたが、一緒に考えながら読み進めていくうちにだんだんと分かってきて勉強になりました。

みんな「お金が欲しい」というけれど、本当に欲しいものは「お金」でなく「お金を支払うことで得られるモノやサービス」。お金だけがあっても、それらのモノやサービスを作ってくれる人がいなければ、食事をしてお腹いっぱいになることも出来ないし、本を読んで楽しいと思うこともできません。どんな業種であっても、働いている人に感謝の気持ちを持たないとなと思いました。


お金の勉強でもしようかと手に取った本でしたが、普通に小説として楽しく読むことができたし、最後はちょっとウルッときてしまう話で、非常に良かったです。

日本に住む私たち一人ひとりがそれぞれ「より社会に役立つものをつくろう」と行動することはもちろん大切だとは思うし、大人も子供も「お金の正体」を知っておいたほうが良いというのは間違いないとは思うけれど、なかなかスケールの大きな話すぎて「今すぐ何か役に立つ」みたいな感じの本ではないなとは思いました。まさに本の帯にも書いてあるとおり「お金の教養小説」といった感じ。

本書を手に取ったキッカケは、たまたま YouTube で 著者の方が出演されている動画 を視聴したこと。動画の中でも触れられていますが、中高生のひとたちに考え方のひとつとして知ってもらいたいなという内容でした。

私ひとりが行動を変えたからといって社会全体が大きく変わるわけではないですが、本書を読んで 自分が「良いな」と思えるモノやサービスを作っている人たちを応援したいなと感じた し、私が住んでいる大阪という街や日本という国で生まれたモノやサービスが世界中の人たちを幸せにできたらいいなと思ったし、そういった 皆が豊かで便利に利用できるモノやサービスをつくることをして生きていけたら最高だな と思いました。