北野異人館街にある洋館「萌黄の館」へ行ってきた
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神戸の 北野異人館街にある萌黄の館へ行ってきました🏡 港町である神戸は坂の多い街で、坂をのぼった先の海を見下ろすことのできる高台にあるのが、かつて故国を離れた外国人の方々が邸宅を構えて誕生した北野異人館街。そんな街の中にあるいくつもある建物のうちのひとつ「萌黄の館」を見に行ってきました。
北野異人館街があるのは、神戸最大の繁華街である三宮から北へ歩いて 15 分ほどの場所。JR 三ノ宮駅や阪急神戸三宮駅、阪神神戸三宮駅などの鉄道駅から徒歩で行けるとあったので電車を降りて徒歩で向かったのですが、暑さと急な坂道でなかなか大変でした。
カフェなどが多く立ち並ぶ北野坂という坂をえっちらおっちら歩いてのぼり、そこから更に階段をのぼっていった先に、淡い緑色をした建物の姿が見えてきました。
建物を外から見るだけでなく、入館料 400 円をお支払いすることで萌黄の館の中へ入ることもできるようになっていました。入り口で靴を脱ぎ下駄箱に入れてから、さっそく異国感あふれる淡いグリーンの建物の中へと足を踏み入れます。
入ってすぐの玄関ホールには赤い絨毯が敷かれ、奥には 2 階へと続く階段が見えます。1 階で一般に公開されているのはこのホールと、入って右手側にある食堂、それから右手側にある応接室とその奥にある書斎です。
建物の外観も異国感のあるものでしたが、中はもっと異国の雰囲気にあふれています。随所に複雑な模様が施されていて、それが日本っぽくないというか、異国っぽいと感じるのでしょうか。各部屋には暖炉が設置され、それを囲むように造られたマントルピースという装飾は、部屋ごとにタイルの模様が異なるそう。
萌黄の館は 明治 36 年にアメリカ総領事ハンター・シャープ氏の邸宅として建築された もので、現在は国の重要文化財に指定されています。長い間「白の異人館」と呼ばれていたそうで、昭和 62 年からの修理で建設当時の淡いグリーンに復元されて現在の名称になったそう。修復前は白色の建物だったのでしょうか。
アラベスク風模様が施された階段をあがった先の 2 階では、子供部屋や居間、寝室、化粧室、浴室、それからベランダが公開されていました。
居間として公開されている部屋は、居間として使用されていたこともあったそうですが、当時は寝室として使用されていたそう。そんな部屋には分厚い本やチェス盤などが置かれ、昔ここに住んでいた外国の方が家族でチェスなどを楽しんでいたのかな、など色々想像が膨らみます。
ベランダの窓からは、美しい神戸の街並みを一望できるようになっていました。高台にあるので、結構遠くの方まで見渡せます。窓は不思議な幾何学模様的なもので、これもまた異国を感じさせるなと思いました。
建物の外、萌黄の館の西側には庭もあり、そこには平成 7 年に発生した阪神大震災で落下したという煙突がそのまま保存されていました。神戸市をはじめとする阪神・淡路地域を襲ったマグニチュード 7.2 の大震災により萌黄の館にあった 3 本の赤煉瓦化粧積みの煙突が全て落下したそうで、展示されているのは西側にあった煙突とのこと。いかに激しい地震であったかが窺えます。
北野異人館街にある萌黄の館へ行ってきましたが、全体的に骨董品感というか、アンティークな家具などが置かれていて、古いものであるはずなのに古臭さはなくて、どこか可愛らしさ的なものを感じました。
今回私は駅から歩いて向かいましたが、市内の観光スポットなどを周る神戸観光周遊バス「シティループバス」というバスに乗車して向かうこともできるようでした。北野坂周辺を歩くのも景色が良くて楽しかったですが、急な坂を歩くのがしんどいという方はバスを利用すると良さそうです。