駅の北側に広がる徳島中央公園を歩く
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JR 徳島駅の北側、線路を超えた先にある広い公園 徳島中央公園へ行ってきました🌿 徳島中央公園は徳島県の阿波国、淡路島の淡路国の 2 国を治めた徳島藩の藩主・蜂須賀公の居城跡につくられた公園。徳島城の跡も残る線路と川に挟まれた自然豊かな公園内を、景色を楽しみながら歩いてきました。
駅から歩いてやってきたのは徳島中央公園の北側。徳島中央公園は、東西に伸びる JR の線路と同じく東西に流れる助任川に挟まれていて、公園の北側は川に沿って歩道が整備されていました。
黄や橙に色づいた木々が綺麗で、青空と川の青とのコントラストが美しい道をのんびりと歩きます。私と同じように園内を散歩している人の姿がちらほらと見られ、まさに市民の憩いの場といった感じ。
徳島中央公園はもともと徳島藩主の居城である徳島城があった場所で、川沿いに歩いて見えてきた緑生い茂るこんもりとした山は「城山」という名前。斜面はかなり急で、傾斜の平均は 35.9 度。ほとんど伐採されずに保護されてきたという天然の常緑広葉樹林で覆われています。
城山のまわりをぐるりと歩いていくと、花が咲く素敵な庭園のようなものが見えてきました。公園の東側に広がるこの場所はバラ園だそうで、まさにバラ色といった感じの鮮やかな花がたくさん見られました。奥に見える緑で覆われた木の建造物みたいなものもなんだかオシャレ。
バラ園の側を通って南の方へと歩いていくと、見えてきたのはところどころ緑で覆われた石垣。ここまでは自然豊かな公園といった感じで、お城っぽい要素は見られなかったのですが、ここにきて一気に城跡感が出てきました。石垣の石がゴツゴツとしていて様々な大きさ・形状のものを使って組み上げられているのが分かります。こういうのが野面積みというやつでしょうか。
近くには徳島城博物館や旧徳島城表御殿庭園があり、有料で中を観ることができます。
徳島中央公園の南側に近づくにつれて、徐々に人の数が増えてきました。公園の南東から伸びる JR の線路の上を通る跨線橋からは、徳島駅の北側にある JR 四国の車両基地に並ぶ車両の姿が見えます。
現在は地上駅となっている徳島駅ですが、この車両基地を移転して駅を高架化し徳島中央公園側に北口を設けるという 鉄道高架事業の計画 があるそう。まだまだ先の話ではありますが、この場所からこうして列車の姿が見られなくなると思うと目の前の光景に対してどこか物悲しさのようなものが込み上げてきます。
線路の上を超える橋から再び公園へと戻り、公園の南側を西へと歩いていきます。見えてきたのは徳島藩を治めた徳島藩主・蜂須賀家政公の像。徳島中央公園内をぐるりと歩いて回りましたが、この蜂須賀家政像のあるあたりが一番人が多く賑やかでした。
蜂須賀家政像の近くからは、徳島城本丸跡のある城山を登っていく石段が伸びています。せっかくここまで来たのだからと、気合を入れて一段ずつ階段を上がっていきます。
城山の標高は 61.7m。石段はかなり急で、段数もかなりのもの。一気に上がり切ることは難しく、途中で休憩を挟みながらどうにか登っていきます。山頂へと向かう途中には「東二の丸跡」や「天守跡」と書かれた石碑が設置されていました。
足がプルプル震えながらも、ようやく城山の山頂へ。石段を登っているときはどこか薄暗い雰囲気でしたが、急に開けた場所に出たのもあって「登りきった感」がありました。徳島藩主は普段は城山麓の御殿で過ごしていてこの城山に登ることは稀だったそうですが、この場所にあった御座敷にも藩主専用の部屋があったそう。
道中は木々が生い茂っていたのと足を動かすのがやっとだったので景色を見ることは出来なかったのですが、徳島市街が広がりその向こうには眉山と、山頂からの景色は美しいものでした。頑張って登って良かった。
徳島中央公園を歩きましたが、歴史と自然の感じられる素敵な場所でした。水辺の風景に山の上からの景色、美しいバラ園に加えて歴史も感じられるというのが気に入りました。また徳島を訪れた際には歩きに来たいです。