J-WESTゴールドカードへの切り替えを検討する
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JR 西日本が発行する J-WEST カード というクレジットカードがあります。大阪に住んでいる私は、普段 JR 西日本の路線を走る列車に乗車したり、大阪駅などの駅構内または隣接する商業施設などで買い物したりすることが多いため既に J-WEST カードを保有しているのですが、ふと ゴールドカードに切り替えたらどうなるんだということが気になった ので検討してみることに。
以下は J-WEST カードと J-WEST ゴールドカードの比較。J-WEST カードには通常カードとゴールドカードという種別の他に、東海道・山陽・九州新幹線をお得に利用できるエクスプレス予約サービスの機能が付いた「エクスプレス」と付いていない「ベーシック」がありますが、私が現在保有しているカードが「エクスプレス」の方なので、そちらの情報(2025 年 1 月時点)となります。
J-WEST カード | J-WEST ゴールドカード | |
---|---|---|
年会費 | 1,100 円 | 12,100 円 |
WESTER ポイント | 1,000 円につき 5 ポイント | 1,000 円につき 10 ポイント |
エクスプレス予約 の年会費が 1,100 円なので、それを除くと通常カードの年会費は無料、ゴールドカードの年会費は 11,000 円と その差額は 11,000 円 です。
ゴールドカードのほうが WESTER ポイントの付与率が高くはなっていますが、それでも 1,000 円につき 10 ポイントなので還元率は 1%。楽天カードなど、年会費無料でポイント還元率が 1% というクレジットカードもある中で 1 万円を超える年会費を支払って WESTER ポイントの還元率 1% というのは、なんだか微妙だなというように見えてしまいます。
ただ、それは普通に J-WEST カードを利用して、貯まった WESTER ポイントを「1 ポイント = 1 円」として利用した場合の話。
まず J-WEST カードの利用について。たしかにその辺のスーパーマーケットやコンビニなどでの支払いに利用するのであれば利用金額 1,000 円につき 5 ポイントもしくは 10 ポイントですが モバイル ICOCA や Apple Pay の ICOCA へのチャージに利用すると付与されるポイントが 3 倍 になります。
1,000 円分チャージした場合、通常カードは 15 ポイント(ポイント還元率 1.5%)、ゴールドカードは 30 ポイント(ポイント還元率 3%)となります。ICOCA は公共交通機関での利用以外にも、コンビニやドラッグストアなど様々な店舗で利用が可能なので どの店で利用しても 1.5% ~ 3.0% のポイントが貰える というのはかなり大きなメリット。J-WEST カードを保有する最大のメリットではないでしょうか。
ポイントが 3 倍になるキャンペーンは「期間は当面の予定」となっています。もしかすると終了してしまう可能性も考えられますが、もう既に 2 年くらい続いているのと、まだまだ JR 西日本の WESTER ポイントへの力の入れ方がすごいなというのが感じられるので、もうしばらくは続くのではないかなと個人的には思っています。
続いて貯まった WESTER ポイントの利用について。貯まったポイントは JR 大阪駅などにある商業施設で利用したり ICOCA へチャージしたりできますが、これを 鉄道で利用すると「1 ポイント = 2 円以上」として利用することが可能 となっています。
JR 西日本が運行する山陽新幹線や北陸新幹線の敦賀~糸魚川の区間のきっぷを購入する場合や、在来線特急列車のきっぷを購入する場合などに、その全額または特急券が通常のお値段の約 50% 分の WESTER ポイントで購入することができます。
これ以外にも、不定期で新幹線や普通列車が乗り放題になる特典きっぷを WESTER ポイントと交換できるキャンペーンも開催されているので、今後よりお得な使い道が出てくることは十分に考えられます。
以上を踏まえて、通常カードとゴールドカードを再度比較してみます。貯まった WESTER ポイントを 全て JR 西日本のきっぷ購入(通常のお値段の 50 %)に利用したとする と、ポイントの価値は「1 ポイント = 2 円」となり以下の表のようになります。
J-WEST カード | J-WEST ゴールドカード | |
---|---|---|
WESTER ポイント | 1,000 円につき 5 ポイント | 1,000 円につき 10 ポイント |
ポイント還元率 | 0.5% → 1% | 1% → 2% |
上記の条件(貯まった WESTER ポイントを全て通常のお値段の 50% のきっぷ購入に利用)かつ J-WEST カードを モバイル ICOCA や Apple Pay の ICOCA へのチャージに利用した場合 は以下の表の通り。
J-WEST カード | J-WEST ゴールドカード | |
---|---|---|
WESTER ポイント | 1,000 円につき 15 ポイント | 1,000 円につき 30 ポイント |
ポイント還元率 | 1.5% → 3% | 3% → 6% |
ポイントの使い道が限られるとはいえ、ゴールドカードの場合は通常のクレジットカード決済で 2%、モバイル ICOCA や Apple Pay の ICOCA へのチャージで 6% ものポイント還元率になるのはかなり大きいです。
ただ、これだけお得な J-WEST ゴールドカードですが、忘れてはいけないのが年会費。通常の J-WEST カードから切り替えた場合 毎年 11,000 円の年会費の支払いが発生 します。
元を取るため年会費分のポイントを獲得しようとすると、上記と同じように貯まったポイントを全て JR 西日本のきっぷ購入に利用した場合でも、通常のクレジットカード利用で 110 万円、ICOCA へのチャージで貯める場合でも約 37 万円の利用がないと通常のカードで十分ということになってしまいます。
- クレジットカード利用
(年会費分に相当するポイント) ÷ (ゴールドカードの還元率 - 通常カードの還元率)
= 5,500 ÷ 0.5%
= 110 万円 - ICOCA へのチャージ
(年会費分に相当するポイント) ÷ (ゴールドカードの還元率 - 通常カードの還元率)
= 5,500 ÷ 1.5%
= 36.66666... 万円
日常の決済を全部 ICOCA で支払うことにすれば、いけないこともないとは思いますが、なかなか悩みどころではあります。
私はインターネットでモノを買うときは楽天市場を利用していますが、楽天市場で買い物するなら楽天カードの利用がいいでしょうし、それ以外の買い物で 110 万円とか 37 万円とか使うかと言われると…結構ギリギリな気がします。年会費分のポイントを獲得するのに使ったお金を、別の年会費無料のクレジットカードで支払ってポイントをもらったほうがお得ということも考えられます。
あと、ICOCA での支払いをマネーフォワードなどの家計簿アプリで確認すると、全部「物販支払い」になるのが地味に不便。何にいくら使ったかを覚えておかないと分類ができないというのはしんどいです。
また、上記の条件では貯まったポイントを全て JR 西日本のきっぷ購入に利用するとしましたが、ほとんど出かけないという人にこの使い方は出来ません。私の場合は住んでいるのが大阪で実家が石川県なのと、それなりにお出かけもするので、年に数回の帰省の際や旅行でポイントを使い切ることは出来ると思っていますが、そうでない人のほうが多数派な気がします。
ポイントの有効期限が獲得年度の翌年度末というのも考えどころ。2025 年 1 月に獲得したポイントの有効期限は最終ポイント獲得日に関わらず 2026 年 3 月末。毎年ポイントを使い切らなければなりません。
色々考えてみましたが、J-WEST ゴールドカードへの切り替えは一旦保留しておこうかなというお気持ち。新規入会で 10,000 ポイントが貰えるキャンペーン が、J-WEST カードから J-WEST ゴールドカードへの切り替えも対象となるようなので、獲得できるポイントの有効期限が 2025 年度末から 2026 年度末になるタイミングで再検討しようかなー。