チームラボボタニカルガーデン大阪へ行ってきた
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大阪のなんばや天王寺よりもさらに南、長居公園でほぼ毎日展示されている チームラボボタニカルガーデン大阪へ行ってきました✨ 広い長居公園内にある 大阪市立長居植物園 で夜の時間にだけ現れるアートの世界。以前から気になってはいたものの、大阪に住んでいるのでいつでも行けると思うとわざわざ夜に出かけるのも億劫で 今回が初訪問 となります。
時刻は 19 時ごろ、日が沈み辺りがすっかり暗くなった時間。やってきたのは JR 阪和線の長居駅と地下鉄御堂筋線の長居駅のすぐ近くにある長居公園。昼間はいつも大勢の人で賑わっている公園内を歩いて、チームラボの展示が行われている長居植物園のほうへと向かいます。
周辺はかなり暗いですが、一定間隔ごとに会場へと誘導する看板が辺りを明るく照らしていたり、警備員と思われる方が案内をされていたりと、迷子になる心配はありませんでした。
入場口に近づくと、徐々になんだか幻想的な雰囲気の静かな音楽が聞こえ始めます。入場を待つ人たちが大勢集まっていて、その大半が外国人観光客と思われる方々。聞こえてくる言葉に日本語がありません。さすがは世界中で有名なチームラボ。
日没の時間が変化する影響か時期によって入場の時間が異なるようですが、私が訪れた日は 18:30 から 20:30 に入場が可能。18:30 から入場ができるチケットと 19:30 から入場ができるチケットが販売されていて、事前にオンラインで購入することができます。当日に現地で購入することもできるようですが、売り切れの場合があるのと、現地での購入の場合は 200 円ほど割増となるようです。
今回私は当日の朝に公式チケットサイトにてオンライン購入をしましたが、前日までの予約だと 楽天トラベル などで予約したほうがポイントも貯まってお得かも。
デジタルチケットに表示された二次元バーコードを提示して、さっそく入場。ゲートの隣にあるディスプレイの前に集まり、注意事項や説明などが流れる映像を見てから中へと入ります。日本人のお客さんよりも海外からのお客さんのほうが多いのか、説明が「英語→日本語」の順でした。これがグローバル化ってやつか(?)
会場へと入ると、広い通路の左右には大きな木が並び、光や音が強くなったり弱くなったりを繰り返していました。「生命は連続する光 - ラクウショウ」という作品で、長居植物園の入り口と植物園中央に広がる大池とを結ぶラクウショウ並木の光は人が近くを通ると強く光ったり音色を響かせたり。そしてそれが隣のラクウショウの木へと伝播していきます。
入り口での説明で「順路はない」とありましたが、一応暗くて迷子にならないようにか矢印が描かれた看板が会場内の各所で光っていて、すぐ迷子になりがちな私はそれに従って進んでいきます。
やってきたのは様々な色の光に照らされたツバキ園。見るたびに色を変える木々が密集する様はなんとも不思議なもので、色によっては神秘的にも見えるし、なんだか怪しげな森に迷い込んだような気持ちにもなります。
不思議に光る木々の中には卵や梨のような形をした物体が密集しており、キラキラとした光を放っています。手で押して倒してもすぐに起き上がるこの卵形体は、人に押されたり風に吹かれたりすると強く輝きだし、そうして輝きだした卵形体の周囲の卵形体もそれに呼応して同じ色に光りだします。
なんかこう、幻想的で美しいと思う気持ちもありつつ、得体のしれない生物でも宿っていそうな物体が生きているような反応をしている様に恐怖の感情もあるといった感じ。不思議空間。
続いてやって来たのは、自分の背よりも大きな丸い物体が集まるエリア。こちらの丸い物体も押したり風に吹かれたりして倒れると立ち上がりながら異なる色に光りだし、周囲にその色が伝播していきます。
先ほどの腰ほどの高さしかない卵形体とは異なり、人よりも大きな卵形体なので、色が変わるたびに「見えない向こう側に誰かがいるんだな」ということが感じられます。
次に訪れたのは、木々に緑色の線が無数に映し出されている空間。ゆらゆらと動いている線が波に揺れる水面のようで、林の中にいるはずなのに何故か水の中に居るかのような錯覚を覚えます。作品内に居る人が止まったり動いたりするたびに変化するようなので、人が少ないタイミングで鑑賞するのが良さそう。
この作品は「具象と抽象 - 二次林の入口」というものだそうで、名前の通り「二次林」への入り口。一方通行となっている道を進んでいくと、見えてきたのは木々の間を練り歩く人々の姿。
私の持っている iPhone SE(第 3 世代)のカメラではどうにも綺麗に写せなかったのですが、踊りながら歩く人や飛び跳ねながら進んでいくウサギのような動物、神輿のようなものに乗って運ばれているカエルと思しき生き物など、列をなして鑑賞者の進む方向とは逆方向に歩いていく彼らは非常に多様。
この「Walk, Walk, Walk - 二次林」という作品はコンピュータプログラムによってリアルタイムで描かれ続けているそうで、あらかじめ記録された映像を映し出しているわけではないとのこと。一度たりとも同じ瞬間がないということで、列の全部を見てやろうと滞在し続けると大変なことになります。危ない。
一方通行の林を抜けると、見えてきたのは宙に浮かぶ風船のようなものが集まるエリア。非常にカラフルな球体ですが、こちらも人が叩いたり風が吹いたりすると色を変え、色特有の音色を響かせて周囲に広がります。
ここからは植物園の中央に広がる大池沿いを歩いていきます。まず見えてきたのは池に浮かぶマシュマロのような形をしたたくさんのランプ。
桜色に淡く光るランプは、人が近くで立ち止まっていたり、風に吹かれて傾いたりすると強く光を放ち周囲に広がっていきます。さらに伝播した光は池の中央にある小島の木々へも伝わり、桜の花を咲かせるかのように輝きます。
そして池沿いの遊歩道を歩いていくと見えてくるのが、不思議な模様を変化させ続ける彫刻の姿。チームラボボタニカルガーデン大阪のポスターなどにもその写真が使われることが多く、「チームラボボタニカルガーデン大阪といえばこの作品」という印象があります。
池に水面に映る光の模様もまた綺麗で、幻想的。「風の中の散逸する鳥の彫刻群」という作品名だそうで、実際に周辺を飛ぶ鳥たちが周辺の環境に連続的に与え続けるエネルギーを描き続けるのだそう。難しい。
遠くからだと暗くて分かりづらかったですが、彫刻に近づいてみると周囲には草や木が植えられているのが分かります。鳥にとって良い環境にするため、鳥が食べる虫が集まる草木などを植えているそうで、これらの草木に鳥が集まることでこの彫刻群が成り立っています。
アートの世界を楽しみ、出口と書かれた案内に従って歩いていきます。「花と緑と自然の情報センター」という建物の中を経由して会場の外へと出ることになるようで、自動ドアを通って中へと入ります。屋外の展示の空間と雰囲気を合わせるためか照明はかなり控えめになっていて、やや暗め。
そんな建物内には「ごはんとのみもの THE GOOD AND NEW」という飲食店があり、チームラボボタニカルガーデン大阪の展示を見終えた人たちが食事をされていました。
メニューはラーメンやたこ焼きなど、大阪、そして日本らしいものがズラリ。英語表記のほうがデカくて日本語がめちゃくちゃ小さいか書いていないという、本当にここは日本か?という空間。
会場内に飲食店があるということを知らず、チームラボボタニカルガーデン大阪へ来る前にすでに夕食を済ませてしまっていたので、食事は頼まず温かいカフェオレを注文。海外からのお客さんが大半だからなのか、店員さんに英語で話しかけられたり、レジに置かれたメニューに英語しか書かれていなくて「CAFE AU LAIT…?あ、カフェオレか」と戸惑ったり。
レジ横に置いてあった光り輝くラーメンネオンサインを眺めながら待ち、カフェオレを受け取って席へ。長い時間寒さに震えながらアートを鑑賞した後の温かいカフェオレが身体に染み渡る…。
チームラボのボタニカルガーデン大阪へ行ってきましたが、「これが芸術か…」と思わせられる不思議な展示ばかりでした。それぞれの作品にどういう意図があって、何を表しているのか、なんてことはたいした知識もない一般人の私にはちんぷんかんぷんでしたが、それでもどこか心を揺さぶられるようなものでした。
以前 明るい時間に長居植物園へ行ったことがある のですが、全く違う雰囲気の場所になっていたのも驚き。気温が 5 度くらいの寒い夜だったのでずっと震えながらの鑑賞でしたが、楽しめて良かったです。