JR放出駅から近鉄布施駅までを歩く
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先日、休日にお散歩をしようと思い JR 放出駅から近鉄布施駅までを歩きに行ってきました🚶 北側にある JR 放出駅は大阪市、その南側にある近鉄布施駅は東大阪市で、この 2 つの駅の間にはちょうど 大阪市と東大阪市の市境となっている道路 が南北に通っています。
そんな西日本を代表する大都市・大阪市と、そのお隣の東大阪市の境となる道も通りつつ、3km ほどのお散歩をしてきました。
やってきたのは JR 学研都市線・おおさか東線の放出駅 です。大阪の難読地名としてあげられることも多い地名で、「放出」と書いて「はなてん」と読みます。私は社会人になってから関西へとやって来た人間なので分からないのですが、大阪の方は「ハナテン中古車センター」というところのテレビ CM で馴染みがあるのだそう。
放出という地名の由来としては 2 つの説があるそう。ひとつは、この場所が古代から中世にかけての河口湖からの湖水が大和川や寝屋川の河流と合流して、当時の淀川(現在の大川)に注ぐ放出口と考えられること。「はなちてん」から「はなちで」、そして「はなてん」になったと伝えられているそうです。
もうひとつは、三種の神器のひとつである草薙剣(天叢雲剣)を盗んで逃げようとした僧道行の船が難破し、この地に漂着した際に神の怒りを恐れて剣を放り出したことによる、という説。
個人的には後者の説のほうが、三種の神器のひとつが登場していてどこかワクワクする感じですきだなあと思いました。草薙剣とか天叢雲剣とか、名前がかっこいい。
放出駅の南口を出てすぐ、正面に見えるのは第二寝屋川。昭和 20 年代に入り、大阪では都市化の進展によって洪水の危険が高まったため、寝屋川水系を 2 つに分けて、淀川に近い北側の水は寝屋川へ、大和川寄りの南側の水は新たに開削された第二寝屋川へと集めることにしたのだそう。
昭和 29 年に着工されたこの改修工事は、15 年かけて昭和 44 年に完成。私たちが洪水の心配をせずに安心して暮らすことができるのも、こういった工事があったからこそ。感謝の気持ちを忘れないようにしたいところです。
第二寝屋川に架かる橋と、そのすぐ近くにある長瀬川に架かる橋を渡り、かなり細めの道路を南へと歩いていきます。道路沿いには「放出南商店会」の看板があり、いくつかのお店が並んでいます。美容院や床屋さんがかなり多かった印象。
道中にあった「諏訪神社」という神社に立ち寄って参拝しつつ、うねうねとカーブが続く細い道を進みます。このあたりが大阪市と東大阪市の市境となっていて、南に向かって右手側が大阪市、左手側が東大阪市です。
この日は気温が低めで、空は灰色の厚い雲が覆っていました。こんな日の散歩は暖かい飲み物を片手に、のんびりと歩きたいもの。というわけで途中にあったセブンイレブンにてカフェラテを購入。温かいカフェラテのカップには、コラボをしているのか「ちいかわ」と思われるキャラクターのイラストが描かれていました。
名前は聞いたことあるけれど、漫画やアニメは見たことがないので内容もキャラクターの名前も存じ上げないのですが、コンビニとのコラボもしているくらいに人気なんだね…。コンテンツに触れてみたほうがいいのかな。
しばらく歩いていくと、見えてきたのは阪神高速の高架。ここまでずっと大阪市と東大阪市の市境となる道を歩いてきて、「ここが市境です」みたいな目立つ看板などが見当たらなくて実感が湧きづらかったのですが、大通りということで信号機の下には「東大阪市」と書かれた市境を示す看板が。ここが大都会大阪市の端っこです。
高速道路の高架下を歩いて大通りを横断したところで、ポツポツと小雨が降り出しました。出発地から目的地まではあと半分ほど。どうにか駅に着くまでは土砂降りにはならないでくれと祈りながら、気持ちやや早歩きで南へと歩いていきます。
ここまでは周辺が住宅街といった雰囲気だったのですが、阪神高速の高架をくぐってからは工場や倉庫などが目立つように。
傘をさすかささないか迷うくらいの雨の中を歩いていくと、見えてきたのは「ブランドーリふせ」という、アーケード商店街。屋根があるのはとても助かります。
この商店街、布施商店街は 1 番街から 4 番街まであり、1 番街から 3 番街の大部分が東大阪市、4 番街がここまで歩いてきた道と同様に大阪市と東大阪市にまたがっています。商店街のアーケードに市境が通っているのはなんだか新鮮な感じです。
商店街の入り口には「えべっさんの街 布施」と書かれた看板が設置されています。これは地域の守り神である布施戎神社にちなんだものとのことで、毎年 1 月 9 日から 1 月 11 日にかけて布施戎(十日戎)が行われ多くの参拝者で賑わうそう。
4 番街のあたりは通行人もまばらといった感じでしたが、布施駅に近づくにつれて人の数が増え徐々に賑やかで活気ある商店街といった感じに。
長い商店街を歩いていき JR 放出駅を出発してからおよそ 50 分ほどで近鉄布施駅に到着 しました。近鉄布施駅は近鉄大阪線と近鉄奈良線が乗り入れる大きな駅で、近鉄大阪線の線路が 3 階、近鉄奈良線の線路が 4 階にあるという構造をしています。
なんとか布施駅に到着するまで小雨のままの天気でいてくれて、びしょ濡れになることなく目的地までやってくることができました。思ったよりも距離がありましたが、良いお散歩になりました。おつかれさまでした。