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特急やくもを出雲市駅から岡山駅まで乗り通す

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ひらたけ

山陰へ旅行で訪れた際に 出雲市と岡山を結ぶ特急やくもに乗車してきました🚆 特急やくもは JR 西日本が運行する特急列車で、山陰本線の出雲市駅と山陽本線の岡山駅を結ぶ列車が 1 日 15 往復走っています。そんな特急やくもで 220.7km の山陰鉄道旅をしてきました。

訪れたのは島根県第 2 の都市・出雲市の鉄道の玄関駅である出雲市駅。一畑電車 の電鉄出雲市駅との乗り換え駅で、駅の北口は 出雲大社 をイメージしたと思われる雰囲気ある木造の大きな屋根のようなものが取り付けられています。

JR出雲市駅の写真

今回乗車したのは、出雲市駅を 17 時 28 分に出発する岡山行きの特急やくも 28 号。途中に停車する駅は 宍道・松江・安来・米子・根雨・新見・備中高梁・総社・倉敷 の 9 駅。列車によっては途中の玉造温泉や伯耆大山に停車するものがあったり、逆に今回乗車した列車が停車する宍道や総社に停車しないものもあります。

全車指定席車両なので、乗車には事前に指定席券を用意しておく必要があります。JR 西日本の列車ということで JR 西日本の予約サービス e5489 にて予約しました。

特急やくもにはチケットレス特急券のサービスがあり、わざわざきっぷを発券することなく乗車することが可能になっています。乗車時には自動改札機に Suica や ICOCA などの交通系 IC カードをタッチし、降車時にもタッチして乗車券分の料金を支払います。

今回私はチケットレス特急券を利用…したのですが、岡山から新大阪への新幹線のきっぷが発券必須のものだったので、うっかり予約していたきっぷを全て発券してしまい、チケットレスなのにチケットが手元にあるという状態で乗車しました。

特急やくもの写真

ICOCA を自動改札機にタッチして、さっそく出雲市駅のホームへ。出発時刻の 20 分ほど前から待っていたのですが、列車がホームへ入線したのは出発時刻の 3 分前。思っていたよりもだいぶギリギリ。写真は岡山方面からお客さんを乗せてやってきた別のやくも。雲が描かれた、なんだかオシャレな見た目の列車です。

特急やくもの車内の写真

この特急やくもは 昨年 2024 年 4 月に新型車両が導入 され、どの列車もまだピカピカで新しいもの。今回岡山まで乗車する列車も同じくピカピカで、車内も綺麗です。座席は 2 列 + 2 列のリクライニングが可能なシート。グリーン車には 1 列の座席もあるようです。

また、2 人以上での利用の場合にのみ予約可能なセミコンパートメント席というものがあり、2 人用席は 2 人で利用の場合、4 人用席は 3 人以上で利用の場合にのみ発売となっています。今回は一人旅ということで利用することはできませんでしたが、複数人で山陰旅行!という場合には非常に助かりそうです。

特急やくもの車内の写真

各座席の肘掛け部分にはコンセントがあり、スマートフォンの充電などに利用することが可能。また、車内で利用できる Wi-Fi サービスがあったり、大きな荷物を置いておくことができるスペースがあったり、それほど広くはありませんが誰でも自由に利用できるフリースペースがあったりと、充実の設備です。

座席の背もたれに付いている枕の位置がなかなかうまく調整できなかったのですが、なんかこう、巻いてあるものを掴まないように左右のちょっとだけはみ出したクッション部分を持って上下に動かすといい感じに調整ができました。

特急やくもの車内の写真

定刻になり、列車は出雲市駅を出発。駅を出るときの車内チャイムのメロディが、なんだかものすごく聞き覚えのあるもので「これなんだっけ…」とずっともやもやしていたのですが、帰ってから調べてみると山陰ゆかりのバンドだという Official 髭男 dism の『Pretender』という曲とのこと。

曲名を聞いてもピンとはこなかったのですが、普段よく Apple Music で人気の曲のランキングのプレイリストみたいなものを流しているので、それで聞いたことがあったのかも。出雲市から岡山方面へ向かう列車の車内チャイムは『Pretender』、岡山から山陰方面へ向かう列車の車内チャイムは『I LOVE...』という曲だそうです。

特急やくもの車窓から望む宍道湖の写真

出雲市駅の次の停車駅である宍道駅を出ると、窓の外には夕日に照らされる宍道湖の景色が広がります。宍道湖が見られるのは進行方向左側の席。景色を楽しみたい場合は予約時に窓側 D 席を選ぶのが吉。岡山から山陰方面へ向かう場合も D 席が宍道湖の景色が見られる席です。

バラパンの写真

夕方発の列車ということで、お腹も空いてくる時間帯。というわけで、窓の外の景色をぼんやり眺めながら乗車前に購入した食べ物をいただくことに。購入したのは出雲のソウルフードだという「バラパン」というパン。

今年 2025 年 3 月に新たにオープンしたばかりだという「おみやげ楽市出雲」という土産物店にて、目立つ位置に大量に並んでいたのを見て、たくさん種類がある中から 3 種類を選んで購入してみました。細いパンをぐるぐる巻いたまるで薔薇の花のような見た目をしていて、触ると非常にふわっふわ。

地元の方の食べ方が不明だったので、とりあえず大きな口を開けてかぶりついてみたのですが、中にはクリームがたっぷり入っていて、甘くておいしいパン。一番スタンダードなものと思われるバラパンと、コーヒーバラパン、それから「出雲は縁結びの聖地」と書かれた縁結びのバラパンをいただきました。

コーヒーバラパンは名前の通りコーヒー味のクリームが入ったバラパン。縁結びのバラパンの方は、スタンダードなバラパンと同じ色のクリームだったので「パッケージが違うだけで中身は一緒なのかな?」と思ったのですが、シャリシャリとした食感がプラスされていて違う雰囲気。おいしい。

特急やくもの車窓から望む大山の写真

バラパンをもぐもぐとしていると、列車は島根県のお隣、鳥取県へと入ります。米子駅を出ると列車は進行方向を東から南へと変え、山越えの区間に。湖や海が見えなくなったなあと思っていると、窓の外に見えてくるのは中国地方最高峰である大山。

高さは海抜 1,709m で、見る方角によっては富士山のような形に見えることから伯耆富士や出雲富士とも呼ばれているそう。たしかに富士山っぽい。

載せている写真よりも、もっと綺麗に大山が見られるタイミングがあったのですが、写真撮影スキルが不足していたためいい感じに撮影ができず。もっとカメラ性能が良いスマホが欲しくなってきます。

特急やくもの車窓からの景色の写真

すでに日も沈み景色はあまり見えなくなってしまいましたが、列車は山の中を流れる川に沿ってうねうねと伸びる線路を岡山を目指して走っていきます(写真は別日に乗車した際のもの)。お腹も膨れてうとうととしているうちに、気がつけば外にはビルが立ち並ぶ街の景色が広がっていました。

出雲市駅を出発してから 3 時間、特急やくもは 終点の岡山駅に到着 しました。私が住む大阪へはこの岡山駅にて山陽新幹線に乗り換えです。


特急やくもで出雲市駅から岡山駅まで移動しましたが、ピカピカの車両で座席も座り心地が良く、非常に快適な時間を過ごすことができました。どうしても山の中を走っていくということで、想像以上にめちゃくちゃに揺れたので、酔いやすい人は酔い止め薬が必須だなという感じでした。

きれいな景色も楽しめて、良い列車旅となりました。次に乗車する際は誰かと一緒に乗車して、セミコンパートメント席を利用してみたいです。