日本三名園のひとつ偕楽園へ行ってきた
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日本三名園のひとつである 茨城県水戸市の偕楽園へ行ってきました🌳 偕楽園は、江戸時代に水戸藩 9 代藩主の徳川斉昭によって造園された日本庭園で、早春には約 100 品種、3,000 本もの梅の花が咲く梅の名所として知られています。そんな歴史ある水戸の偕楽園へ行き、園内の景色を楽しんできました。
偕楽園があるのは、東京都心への列車も発着する水戸市の中心駅である水戸駅から西へ 2km ほどの場所。駅からは偕楽園へと向かう路線バスが多数発着しているほか、水戸の梅まつり開催期間中は臨時駅として偕楽園からほど近い場所にある JR 常磐線の 偕楽園駅 に列車が停車します。
時間や体力に余裕があれば、水戸駅から千波湖の湖岸を歩いて偕楽園へと向かうことも可能。40 分ほど時間がかかりますが、水戸の街を流れる桜川沿いや、偕楽園の南に広がる千波湖の噴水など美しい水辺の景色を楽しみながら移動することができます。
偕楽園には入り口がいくつかありますが、今回は東門から園内へと入りました。東門の前には観光地にありがちなソフトクリームなどの甘味や飲み物を扱うお店が数件並んでいて、その近くにチケットを販売する料金所があります。こちらでチケットを購入してから、東門のほうへと向かいます。
チケットは大人 1 枚 320 円、支払い方法は現金のみとなっていました。偕楽園は、元々は無料で入園することができたそうで、有料となったのは 2019 年の秋ごろ。茨城県に住んでいる人は、梅まつり期間以外は現在でも無料で入園することができます。
購入したチケットを提示して、偕楽園の中へ。さっそく園内を散策…の前に、東門をくぐってすぐのところにある見晴亭という休憩所併設の土産物店へ。
今回、私はバスを利用せずに水戸駅から偕楽園までを歩いて移動してきたため、既に暑さで限界に。まずは涼しい場所で休んでからということで、冷房の効いた空間で「茨城メロンサイダー」という瓶入りのサイダーを購入して休憩スペースでいただきました。
茨城県の鉾田市というところで採れたメロンの果汁を使用しているそうで、味はメロンの味が濃くておいしいメロンソーダといった感じ。味は美味しいし、よく冷えてるのも素晴らしい。
冷たいメロンサイダーを飲みながらある程度休憩したところで、足元にデカい虫が出現したため逃げるようにして行動を開始。入り口でいただいた、縦長で折り畳まれたよくあるサイズのパンフレットに描かれたマップを見ながら偕楽園を巡ります。マップには「おすすめコース」というものが赤い点線で示されており、特に目的の場所があるわけでもなかったこともあり、こちらに従って歩いてみることに。
偕楽園が開園したのは 1842 年のこと。30 歳で水戸藩 9 代藩主に就任した徳川斉昭は、後に「天保の改革」と呼ばれる倹約の徹底、軍制の改革と追鳥狩の実施、藩内総検地などの諸政策を推進。その中で特に力を注いだのが偕楽園の造成と、水戸藩の藩校である弘道館の建設だったのだそう。
そんな徳川斉昭が意図した「陰から陽の世界」を堪能できるのが、パンフレットのマップに示された「おすすめコース」とのこと。表門から竹林、吐玉泉や大杉森を抜けて好文亭へ行くのがこのコースのようなので、まずは東門から梅林を歩いて表門方面へ。
地図の赤い点線に沿って梅林を歩いてみると、木の枝葉が伸びに伸びて屈んで歩かないといけない箇所が大半という状態。さらにはちょいちょい耳元で虫の羽音が聞こえてくるので、虫が苦手な私はわりと景色を見るどころではない感じに。
バタバタとしながらも、なんとか表門と「一の木戸」の前へと到着しました。この場所は比較的開けた場所で木陰もあり、虫も少なめで落ち着ける場所。虫に追われて乱れた呼吸を整えつつ、一の木戸をくぐって孟宗竹林という竹林が見えるエリアへと入ります。
夏の偕楽園散策は、ここからが本当に大変でした。天を突くように背の高い竹は美しく、見上げたときの陽の光が綺麗ではあったのですが、景色を眺めながら歩いていると足元を這うめっちゃ尻尾の長いトカゲのような生物を踏みそうになって声を上げたり、しっかり地図を見ながら歩いていたのに現在地が分からなくなったり。
何度も何度も来た道を引き返して、ちょっぴり夏に偕楽園を訪れたことを後悔しながらどうにか「吐玉泉」という泉へと辿り着きました。
吐玉泉からは、ウッドデッキのような感じの道へと足を踏み入れます。次に目指す場所は「好文亭」という場所で、地図で見た感じはそれほど距離があるようには見えなかったのですが、道に迷いまくるわ虫に追いかけられまくるわで記憶がぐちゃぐちゃに。同じ道や、通る予定のない道をひたすら走り回っていたと思います。
一向に目的地に辿り着くことが出来ず、半ばパニックになりながら途中で遭遇した料金所的な場所で東門へと戻る道を聞いて、ようやく元の「おすすめルート」の道に戻ってくることができました。今思い返すと、道を聞いたのは好文亭の料金所だったような…。迷いながらも、最終的には目的地に辿り着けていたのかも。
訪れた見晴広場という芝生が広がるエリアの近くには紫陽花が美しい花を咲かせていて、夏の暑さや遭難、虫との遭遇によって乱れた心を落ち着かせてくれるようです。
広場の端の方からは偕楽園の南に広がる淡水湖、千波湖とそこに設置された噴水を眺めることができます。どこを見てもきちんと整備された緑豊かな景色が広がっていて、思わず足を止めて見入ってしまうほど。木や竹が生い茂る場所をずっとウロウロし続けた後の開けた景色なので、感動もひとしおです。
東門の姿が見えたところで再び虫に追われるも、どうにかスタート地点の東門へと帰還。パンフレットには「おすすめコース 約 40 分」と記載されていましたが、道に迷いまくったため普通に 1 時間以上かかりました。
景色は間違いなく良かったですが、私のように虫が苦手な方は夏に来るのは避けたほうが無難でしょう。また私のようにすぐ道に迷う人は、それなりに訪問客の居そうな土日や梅まつりの時期に訪れるほうが道に迷う心配もなくて安心だと思います。
なかなか大変な偕楽園訪問となりましたが、機会があれば違う季節に再訪問してみたいところ。今度は落ち着いて園内を見て回りたいです。