サウジアラビアパビリオンへ行ってきた
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アラビア半島に広い国土を持つ中東の国 サウジアラビア王国のサウジアラビアパビリオンへ行ってきました🇸🇦 海外パビリオンのあるコネクティングゾーン・セービングゾーン・エンパワーリングゾーンという大屋根リング内に広がる 3 つのゾーンのうち、北側の コネクティングゾーンにあるパビリオン です。
訪れたタイミングでの待ち時間はおよそ 40 分ほど。予約などは特に必要ありません。サウジアラビアパビリオンといえば、X(旧 Twitter)で広告を見かけたり、南海電鉄でサウジアラビアパビリオンのラッピング車両が運行されたりと、ものすごくお金をかけて宣伝しているイメージのあるパビリオン。
広告というとどうしても無視したいような気持ちになってしまいがちですが、ここまでされると逆に気になってくるもの。一体どれだけすごい展示が待っているのか…と期待を膨らませつつ、列に並びました。
約 3,217.5 万人の人々が暮らすサウジアラビア王国は中東で最大の国土面積を持つアラブ世界の国で、首都はリヤド。アラビア語を話すアラブ人が住み、信仰されている主な宗教はイスラム教。主要産業は石油で、国土の大部分が砂漠という、いかにも中東の国といった雰囲気です。
サウジアラビアの伝統的な都市構造物から着想を得たというパビリオンは、砂色をした大小様々な石を組み合わせたような建物が複数並んでいる外観。レンガ造りの洋風な感じとも、日本のお城などで見かけるような石垣ともまた違った見た目に、なんだか異国を感じます。
大屋根リングの下にできた列から通路を挟んでパビリオンがある側へと渡り、そのまま建物と建物の間の入り組んだ通路を通っていくと、まるで本当に砂の国の住宅街を歩いているかのような気分になります。
進んでいった先にあったのは「サウジ広場」という広場。周囲を背の高い建物に囲まれた空間で、一緒に訪れた方は「デスゲームの会場みたい」と話していました。そんなサウジ広場には身動きが取れないほど多くの人が集まっており、視線の先には揃いの服を着て踊る方々の姿がありました。
踊りを見届けた後は、身動きが取れない中でどうにか人の流れに乗って次の展示エリアへと向かいます。まず訪れたのは「文化視覚芸術スタジオ」という場所で、いくつかのアート作品が展示されていました。
アーティストの作業スタジオ兼展示スペースなのだそうで、このスタジオで制作された作品は毎晩サウジ広場で開催される「進化するナイトショー」というショーに組み込まれるのだそう。私が訪れたのがお昼過ぎだったのでナイトショーを観ることはできませんでしたが、動画サイトに投稿されていた動画では壁に幻想的な映像が映された中で音楽の演奏が行われていました。素敵。
文化視覚芸術スタジオを抜けた先は屋外になっていて、やや小さめの中庭が整備されていました。サウジアラビアパビリオンは複数の建物が組み合わさっている構造となっているようで、展示を見て回る中で同じような雰囲気の中庭を何箇所か通りました。
続いてやってきた建物は「文化音楽スタジオ」という部屋。こちらも先程の文化視覚芸術スタジオと似たような感じで、アーティストの方々が作品を創作したり演奏したりする場所とのこと。訪れたタイミングでは演奏はされておらず、スタッフの方が「1 時間ほど後に始まるので次の展示へお進みください」と案内していました。
ここから先の展示は、サウジアラビア王国の都市について書かれた説明だったり、サウジアラビア王国に生育しているというマングローブや海の話だったりと、真面目寄りの内容。
ディルイーヤという都市で作られた日干し煉瓦やアル・バラドという旧市街エリアで使われるサンゴ石、アシール山脈で産出されたという花崗岩と共に並んでいたのは、パビリオンで使用されているというリヤド・ストーンという石。どうやら砂色をした建物の壁にはこのリヤド・ストーンという石が使われているらしい。
さらに先へと進むと、ガラス越しに不思議な形をした物体がたくさん並べられている展示を発見。隣には 3D プリンターが置かれていて、3D プリンティングによるサンゴ作りについての説明がされていました。サウジアラビア王国ではサンゴ礁の修復にこの 3D プリンティング技術を活用しているそうで、たくさん並んでいる物体は 3D プリンターで作ったサンゴなのでしょう。
最後の展示エリアでは、サウジアラビア王国で計画されているという「NEOM」についての紹介映像を視聴しました。ものすごく宣伝感のある映像でしたが、直線型の都市という未来感がありすぎる街の映像が映し出されており、なんだかわくわくしました。
展示を見終えた後にはショップがあり、アラビア語が書かれたバッグやシャツなどがずらり。一体何と書いてあるのかは全く読めませんが、デザインは結構オシャレな感じ。読めないけど。サウジアラビアで描かれたと思われる漫画も並んでおり、表紙も中身も日本人向けに日本語に翻訳されているようでした。
ショップの隣にはカフェもあり、そこには長い行列が。伝統的なサウジコーヒーやスイーツが販売されているそうで、気になりましたが時間の都合もあり訪問できず。
見て回るのにかかった時間は 30 分ほど。建物の外観から異国感溢れる雰囲気で、サウジアラビア王国を散歩しているような気持ちになれる楽しいパビリオンでした。