地震からの復旧が進められている熊本城へ行ってきた
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平成 28 年に発生した熊本地震によって甚大な被害を受けた 熊本城。あれから約 10 年、現在も段階的に復旧が進められており、令和 3 年の春には天守閣全体の復旧が完了しています。そんな 熊本城を訪れ天守閣内の展示や最上階から眺める熊本の街などを見てきました🏯
熊本城 があるのは、熊本市電 の熊本城・市役所前電停から歩いて 5 分ほどの場所。城の近くまでは午前中のうちに来ていたのですが、この日の熊本は非常に寒く、時々晴れ間は見られるものの雪と風によって景色が真っ白で何も見えない状態。少し天気が落ち着いたタイミングを見計らい、お昼すぎに訪問しました。
路面電車の走る道路から、うっすらと白い雪が地面や手すりなどに残る坪井川沿いの遊歩道へ。熊本藩初代藩主である加藤清正公の像の前で記念写真を撮りつつ、九州の熊本でも雪って降るんだな~などとぼんやり考え事をしながら坪井川に架かる御幸橋を渡り、熊本城の本丸方面へと向かいます。
他の観光客についていくような形で歩いていくと、途中で通りかかった観光案内所にて熊本城の入園券を購入できるようだったので、先に購入しておくことに。入園料は通常 800 円でしたが、熊本市電の 1 日乗車券の提示で団体料金の 640 円で購入することができました。
熊本市電が 1 日乗り放題になるモバイルチケットは、3 回電車に乗車すれば元が取れる上、今回訪れた熊本城や JR・熊本市電の新水前寺駅近くにある 水前寺成趣園 などで割引を受けることができるので非常にお得です。
若干道に迷いそうになりつつ、熊本城と書かれたのぼり旗を辿っていくように進んでいくと受付へと到着しました。入園券に印刷された二次元バーコードを提示して、いざ熊本城の特別公開エリアへ。
本丸周辺には高架の遊歩道がぐるりと整備されていて、本丸御殿の外周を歩いて天守閣のある場所まで向かうことになります。夜中や朝に降った雪が踏み固められて滑りやすくなっており、階段の上り下りでは細心の注意を払いつつ歩いていくと、約 10 年前の熊本地震の影響で崩落したと思われる石垣がありました。
崩落していたのは数寄屋丸の石垣で、上にあるのは「数寄屋」という名称から茶会などが催されていたと考えられている建物だそう。熊本地震では、数寄屋丸五階櫓台石垣や二階御広間の石垣などが崩落したとのことです。
遊歩道の外側には「建物復旧中」と看板が取り付けられた建設現場もあり、10 年近くが経過した今もなお復旧作業が続けられていることが分かります。地震の爪痕や工事の現場を見ると、最大震度 7 を記録した巨大地震の被害の大きさを改めて感じさせられます。
本丸御殿の西側へと回り、歩道は建物の下へと伸びていきます。この地下通路は 闇 り通路と呼ばれるものだそうで、石垣と石垣をまたぐように建てられた本丸御殿の床下につくられています。地下通路があるのは全国の御殿建築の中でも異例のものだそうで、御殿への正式な入口も地下にあるのだそう。
闇り通路を抜けると、目の前に現れるのが熊本城の天守閣。平成 28 年に発生した熊本地震では、大天守最上階の屋根の鯱や瓦が落下したり、天守内部でも柱の損傷や床の沈下、建物全体で壁や床のコンクリートに多くのひび割れが生じたりしたそうですが、現在では中へ入ることができるようになり復活を遂げました。
熊本城は慶長 12 年(1607 年)に、熊本藩初代藩主である加藤清正によって築城された城。現在の熊本城の前身となる「隈本城」が史料に初めて登場したのは 14 世紀で、はじめは千葉城地区(現在の熊本城の北東あたり)にあり、後に古城地区に移ったといわれています。
九州を平定した豊臣秀吉は、天正 15 年(1587 年)に佐々成政へ肥後一国を与えたものの、任命から 1 ヶ月もしないうちに領内で一揆が起き、その罪によって佐々成政は豊臣秀吉に切腹を命じられます。佐々成政に代わって肥後北半国 19 万 5,000 石を与えられたのが、加藤清正。
天正 16 年(1588 年)に肥後国へと入った清正は、天正 18 年(1590 年)ごろから新たな城の築城を始め、現在まで残る隈本城が慶長 12 年(1607 年)に茶臼山と呼ばれた台地に完成したのだそう。
熊本城の天守閣内には、そんな熊本城の歴史や加藤清正についての展示、寛永 9 年(1632 年)に加藤家に代わり新たな熊本藩主として熊本城へと入った細川家についての説明などがありました。
天守閣内では基本的には写真撮影は OK ではあるものの、所有者権利保護のため展示物の二次利用は不可で SNS などでの写真や動画の投稿・配信は禁止とのこと。展示物や展示エリアの写真を載せることはできませんが、加藤清正の時代から日本最後の内戦・西南戦争の頃の話、そして平成 28 年に熊本を襲った大地震など現代の話まで大変興味深い展示がなされていました。
熊本城の天守閣最上階からは熊本市街が一望でき、再び雪が降り始めていたことで冬らしい熊本の景色を眺めることができました。雪の中を歩くのは疲れるし寒いし濡れるしで大変ですが、屋内から景色を眺める分には綺麗だし幻想的だし好きです。
天守閣を回った後は、熊本城の麓「桜の馬場」という場所に広がる 城彩苑 というエリアへ。こちらは地域の食文化や歴史、伝統を発信する観光施設とのことで、土産物や軽食などを扱うお店が多数並んでいました。
気温が氷点下の中を歩いたことで寒さに震えていた私は、暖かい店内で過ごせそうな 茶房 櫻ン坂 というお店へと入店。温かいぜんざいをいただきました。
甘いぜんざいと緑茶、それからしょっぱいお漬物が付いて 700 円。塩気の強い漬物とぜんざいの相性は良く、中に入っている餅はちょっとびっくりするくらい柔らかくてよく伸びました。冷え切った身体に温かい食べ物と飲み物が染みます。
熊本城へ行ってきましたが、大地震の爪痕が残りつつも、復旧が進められこうして私のような観光客がじっくりと見て回れるくらいに復活したというところに勇気をもらえるようでした。思っていたよりもはるかに立派な天守、広い敷地に圧倒されました。
今回は時間や寒さの都合で訪れることが出来なかったエリアもあるので、また熊本を訪れることがあれば見に来たいです。