砂丘について学ぶことができる鳥取砂丘ビジターセンターへ行く
- 投稿した日
- 更新した日
- 書いたひと
- ひらたけ

有名な観光スポット 鳥取砂丘 のすぐそばにある 鳥取砂丘ビジターセンターへ行ってきました🏜️ 鳥取砂丘について学ぶことができる様々な展示や映像がある施設で、誰でも無料で利用することができます。せっかく鳥取砂丘までやってきて、ただ眺めたり歩いたりするだけで帰るのも寂しいもの。というわけで、鳥取砂丘ビジターセンター を訪れ鳥取砂丘について学んできました。
鳥取砂丘ビジターセンターがあるのは、日本海の海岸沿いに広がる鳥取砂丘のすぐそば。敷地からほんの数歩進めば砂の上です。建物の入口近くには「山陰海岸国立公園 鳥取砂丘ビジターセンター」の看板。鳥取砂丘は国が指定し管理する国立公園のひとつ 山陰海岸国立公園 の西端に位置しており、美しい自然を日本の宝として未来へ引き継ぐために様々な取り組みが行われています。
施設は誰でも無料で利用することができ、様々な展示やたくさんのベンチが並ぶ休憩スペースのような場所があるだけでなく、屋外には砂の上を歩いた後にはありがたい足洗い場も併設されています。
展示室があるのは上のフロアとのことで、さっそく階段を上って 2 階へと向かいます。展示室の中央には「すなくら」というドームシアターがあり、その周囲や壁面に鳥取砂丘についての説明や展示が配置されているという構造。鳥取砂丘の風紋に囲まれたドームシアターについては、訪れたタイミングでは「上映休止中」という案内がされていました。
建物自体がそれほど大きくないということもあり展示室自体はそれほど広いわけではないですが、壁に書かれた説明は写真やイラスト付きで分かりやすく、スタッフの手作りだという展示物が所狭しと並べられていました。
鳥取砂丘は、小さな砂粒を風が少しずつ動かしながら何万年もの時をかけて生まれた砂丘海岸。展示室に入ってすぐのところにも「鳥取砂丘は、生きています」と書いてあったのですが、現在でも刻々と変化し続けているのだそう。
中国山地の岩石が風化し、脆くなったものが雨などによって崖崩れを起こして近くを流れる一級河川・千代川へと流れ込むところから、鳥取砂丘の砂の旅は始まります。私が住む大阪から鳥取へ向かう際に乗車した特急列車の車内でも、観光案内として「車窓から見えるのは鳥取砂丘へ砂を運んだ千代川です」というような内容が案内されていました。
千代川によって運ばれた土砂は日本海へと流れ出ます。海水によって洗われた土砂は砂となり、波の力で海岸へと打ち上げられます。その後、砂は冬の強い北西の季節風で内陸へと吹き飛ばされ、堆積し、鳥取砂丘が生まれたのだといいます。
鳥取砂丘ビジターセンターのすぐ近くにある乗り場からリフトに乗って上った先の、砂丘センター見晴らしの丘の展望台から鳥取砂丘を眺めていた際にも、強い風によって砂が巻き上げられているのを目にしました。
同じ日本海側の北陸出身の人間としては、北からの風の強さは身をもって体験してきているため「あの風が鳥取砂丘を生み出したのか」と理解が深まりました。また、同じように強い風が吹いていた地元・石川県にも 内灘海岸 という場所があったな…と思い出し調べてみると、青森県の猿ヶ森砂丘、今回訪れた鳥取砂丘に次いで、日本で 3 番目に大きな砂丘とされているそう。
展示の中には日本全国に存在する海岸砂丘を示した地図もあり、その中で内灘海岸も「内灘砂丘」という名前で載っていました。思っていたよりもたくさんの砂丘が、日本各地に存在しているようです。
鳥取砂丘の成り立ちについての展示の近くには、鳥取砂丘の砂を実際に触ることができる展示も。砂は 3 種類用意されていて、1 番の砂は千代川の河口のもの、2 番の砂は鳥取砂丘ビジターセンターからも近い砂丘内陸部のもの、そして 3 番の砂はここから少し東へ進んだところにある岩戸海岸のもの。
せっかくなので触ってみたのですが…正直よく分からんって感じでした。普段から細かい作業などをしている職人さんとかだと「おっ、違うな!」となるのでしょうか…。
他にも顕微鏡で砂を見ることができるなど、体験型の展示がいくつか並んでいて、小さい子どもからご高齢の方まで砂丘について楽しく学んでいる姿が見られました。
砂しかないと思っていた鳥取砂丘ですが、実は植物が生えていたり、昆虫や小動物が暮らしていたりするのだそう。夏の晴天時には表面温度が摂氏 50 度を超えるなど非常に過酷な環境でありながら、そんな場所に生息する動植物についての展示もありました。
鳥取砂丘の中には、砂の移動が激しい「不安定帯」と呼ばれるエリア、内陸部に近くクロマツ植林や地形などの影響で砂の動きが少ない「安定帯」と呼ばれるエリア、不安定帯と安定帯の中間の「半安定帯」というエリアがあるそうで、それぞれで見られる植物が異なるのだそう。
全国の砂丘海岸は、各種開発や海岸林の造成、護岸工事などにより著しく縮小・改変されてきており、このため砂丘に生息する生き物たちも絶滅の危機にあるものが少なくないのだといいます。鳥取砂丘でも、戦後の食糧難の解消と海岸砂防を目的とした農地開発が進められ、徐々に砂丘の面積が減少していきました。
当初は鳥取砂丘全体に大規模な植林を行う計画だったのですが、民藝活動家の方々が鳥取砂丘の自然資源としての価値を見出し、砂丘を自然のまま残すようにと地元や県、国へ保護を訴える声を届け続けたのだそう。その結果、昭和 30 年には鳥取砂丘の中心部 30ha が国の天然記念物に指定され、本格的な保護の歴史がスタートしたとのことです。
現在も、海岸の地形変化による砂の減少、観光客による落書きやゴミの放置など様々な課題を抱えている鳥取砂丘。鳥取砂丘ビジターセンターの入口には、砂丘のゴミを拾ってくれた方などに「サンキューカード」を渡しているという案内があり、実際に受付でカードを受け取っている方もいらっしゃいました。
鳥取砂丘ビジターセンターへ行ってきましたが、無料で入ることができるにも関わらず内容がしっかりしていて驚きました。実際に鳥取砂丘へと足を踏み入れる前に見ておくと、知識がある状態で体験することができて良いですね。
未来の人たちもこの素晴らしい砂丘の景色を見ることができるよう、鳥取砂丘を訪れる私たちはしっかりとルールを守ることを心がけながら、自然を楽しみたいと思いました。