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上山市にあるかみのやま温泉旅行記

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ひらたけ

蔵王連峰の麓に位置する温泉地 かみのやま温泉へ旅行してきました♨️ 宮城県と山形県の 2 つの県にまたがる蔵王連峰の山形県側、上山市にある温泉地で、長禄 2 年(1458 年)に傷ついた鶴が脚を沼水に浸した後に傷が癒えて飛び去る姿を見かけたのがはじまりとされています。

そんなかみのやま温泉のある山形県上山市を訪れ、温泉宿に宿泊して温泉や食事を楽しんだり、温泉街やその周辺を散策したりしてきました。


秋田と山形を巡る東北旅行の最中、山形駅から乗車した普通列車に揺られてやってきたのは、JR 奥羽本線の かみのやま温泉駅。「山形線」の愛称で呼ばれる、山形方面や米沢・福島方面へ向かう普通列車が停車するだけでなく、東京と山形・新庄を結ぶ山形新幹線も停車する駅となっています。

JRかみのやま温泉駅の写真

首都圏から乗り換えなしで列車 1 本でやってくることのできる温泉地ということで、もしかすると関東に住んでいる人にはそれなりに知名度があるのかもしれませんが、私は石川出身・大阪在住の西日本の人間なので「山形に行ってみよう」と思い立ち色々調べ始めたところで初めて名前を知りました。

かみのやま温泉駅に到着したのは、平日木曜日の夕方。先日の投稿 でも触れましたが、この日は秋田県の県庁所在地である秋田市の秋田駅から羽越本線・陸羽西線を経由して新庄まで、新庄からは山形新幹線と奥羽本線(山形線)を通って上山市まで移動しており、景色を眺めるのは非常に楽しくはあったものの、疲労も中々のもの。

早く宿で休みたいということで、宿へ電話をして駅まで迎えに来ていただくことに。列車が遅れても大丈夫なようにと余裕を持ったスケジュールを組んでいたので、本来であればもう少し遅い時間に到着する予定だったのですが、定刻通りの列車運行や、疲れて山形駅での滞在時間を短くした影響で早めにかみのやま温泉駅に到着。

お伝えしていたチェックイン時刻よりも 1 時間ほど早くなってしまいましたが、快く出迎えていただき本当に助かりました。

かみのやま温泉有馬館の客室の写真

今回宿泊したのは 有馬館 という宿。かみのやま温泉は温町、新湯、十日町、河崎、高松などの地区に分かれており、その中の新湯地区にある温泉旅館です。大正 10 年から営業しているらしく、新湯地区で最初に温泉掘削に成功したということがウェブサイトの「有馬館の歴史」のところに書かれていました。

ちなみに、近くにあったバス停のローマ字表記によると「新湯」は「しんゆ」と読むらしい。

運転手の方から「近くには上山城というお城があって」「この辺りは温泉街になっていて」と周辺のことを教えていただきつつ、駅から 3 分ほどで有馬館に到着。今回は一番人気だという和モダンのお部屋を予約したのですが、35 平方メートルの広々とした客室にはふかふかのベッドが 2 つと、床に座るのがしんどい私にも安心な程よい高さの椅子とテーブルが設置されていました。

温泉旅館ということで、机の上には地元のお菓子の用意も。ひとり旅なので、この広い空間を独り占めすることになるわけですが、ちょっぴり勿体ないなという気持ちにもなりますね。

有馬館の朝食の写真

今回宿泊した宿の目玉は、別料金なしで貸切風呂が楽しめること。1 回 40 分と、頭や身体を洗ったりヒゲを剃ったり…などと色々するにはやや短めではありますが、人目を気にせずに広い空間でリラックスできるのは嬉しいポイントです。選択できるお風呂の種類もいくつかあり、屋外の露天風呂に加え、趣向を凝らした源泉かけ流しの内風呂が用意されています。

この日は残念ながら天気があまり良くなかったので、内風呂の中で人気だという「パムッカレ」を利用させていただきました。こちらのお風呂はトルコ西部にある世界遺産「ヒエラポリス-パムッカレ」のパムッカレを模したもので、壁や湯船がゴツゴツとした白い岩肌のようになっていました。

お風呂の内装も凝ったものでしたが、他にも利用者が楽しめるような工夫が凝らされていて、たとえば内風呂の入口に様々な種類のシャンプーが並べられた棚があり、気になるものを手にとって利用できるようになっていたり、浴室内にピーリング剤などのアイテムが置かれていて試しに使ってみることができたりなど。40 分という時間の都合上、全てを楽しみ尽くすことは難しかったですが、ギリギリまで貸切風呂を楽しむことができました。

かみのやま温泉観光案内所に設置された温泉むすめ「かみのやま庵」のパネルの写真

宿に到着する時間が遅めだったこともあり夕食は外で食べたのですが、翌日の朝食は宿でいただくことに。食事もこの宿の目玉のひとつで、泊まっている部屋に料理を運んでいただいて人目を気にせず「お部屋食」ができます。客室の机の上に小鉢がズラリと並ぶ様は圧巻の一言。固形燃料のゆらゆらと揺れる火を見ていると、非日常感がより一層強く感じられるようです。

山形県産ブランド米「つや姫」が入ったお櫃から好きなだけ白米をよそって、小鉢に入った朝ごはんのお供と一緒に口へと運べば、もうこれだけで至福の時間。熱々の小型鍋の中には山形牛が乗っていて、既にいっぱい白米をかき込んだばかりだというのにまた欲しくなる美味しさです。

かみのやま温泉観光案内所のグリーンエコー号と蔵王苅田リフトの運行状況案内の写真

食べすぎて苦しさすら感じるくらいに朝食を堪能し、宿をチェックアウト。チェックイン時と同様に駅まで車で送っていただけるとのことだったので、かみのやま温泉駅まで送っていただきました。

さて、この日の予定は山形県と宮城県にまたがる蔵王連峰、その県境付近にある「御釜」周辺を散策するというものでした。かみのやま温泉駅のすぐ目の前にある観光案内所の近くから、御釜方面へと向かう無料のシャトルバスが出ているという情報を事前に調べていて、こちらに乗って移動して、観光して、再びバスで帰ってくる…という感じのことを考えていたのです。

バスの発車時刻までまだ少し時間があったので、観光案内所の建物の中へ。入ってすぐのところには「温泉むすめ」という、日本全国の温泉地をモチーフにしたキャラクターたちのうち、このかみのやま温泉を担当する「かみのやま 庵」という女の子のパネルが設置されていました。

かみのやま温泉街MAPの写真

実はこの「かみのやま 庵」の存在は、前日に宿に宿泊した際に知りました。宿にも小さめではありましたが「かみのやま 庵」のパネルが置かれていて、そのイラストは宿の名前である「有馬館」にちなんで馬に乗った特別仕様のもの。フロントの横にある売店では缶バッジの販売もされていました。

馬に乗った姿とはまた違った、東北という寒い地域にぴったりな暖かそうな服装もかわいいなあと思いつつ、ふと受付の方に目をやると「蔵王苅田リフト 見合わせ」の案内が。シャトルバスも、リフトのところまで行かずにその手前までの運行となっている状況でした。

この日は朝から非常に風が強く、宿をチェックアウトする際にもその話をしていて「運休になるときは宿に連絡が来るが、今日はまだ来ていない」とのことだったので「大丈夫そう…か…?」という感じだったのですが…その直後に運転見合わせが決まったそう。

上山市内を流れる前川に架かる橋からの景色の写真

観光案内所のスタッフの方ともお話させていただいたのですが、どうにも厳しそう。もしかしたら状況が変わって行けるようになるかもなので、温泉街やその周辺を見て回ったらどうかということで、地図を貰って上山市内の散策をすることにしました。

地図を片手に外へ出てみると、改めて感じるのはその風の強さ。この後も何度か地元の方とお話する機会があったのですが、こんなにも風が強いのは珍しいとのこと。

以前、北海道の宗谷岬を訪れた際 に、あまりの風の強さに驚いて近くの土産物店のお店の方に「めちゃくちゃ風が強いですね!」と話したら「いつもこれくらい強いよ」と返ってきたことがあったのですが、その時とは異なり今回の風の強さは異常事態のようでした。

上山城の写真

観光案内所にて地図におすすめルートや観光スポットなどを書き入れていただいたので、その通りに歩いていきます。温泉地らしい、温泉が流れ出ている屋外の休憩スペースのような場所を通ったり、川に架かる橋を渡ったり、坂道を登ったりしてくと、見えてきたのは 上山城 というお城です。

上山城は、出羽国を本拠地とした最上氏の祖である 斯波兼頼(しばかねより) のひ孫にあたる人物が、室町時代の 1400 年前後に山城を築いたのが始まりとされているお城。現在の上山城は、昭和 57 年(1982 年)に旧二の丸跡に城郭風の郷土資料館として建設したものだそう。

入館料は 500 円で、交通系 IC カードなどのキャッシュレス決済が利用可能。郷土資料館として建てられたというだけあって、中にはかみのやま温泉の歴史や今回行くことのできなかった蔵王の御釜(五色沼)、上山の歴史に関する展示がたくさん並びます。

上山城の展望台からの景色の写真

外から見た感じは結構小さめのお城に見えたので、展示もそれほど多くはないだろうと思っていたのですが決してそんなことはなく、複数のフロアにまたがって所狭しと展示された資料の数々に圧倒されました。

最上階には温泉むすめ「かみのやま 庵」のパネル(これもまた別仕様のイラスト)が設置されているほか、屋外に出て周辺の景色を眺めることができるようになっていました。雲が多めな空模様でしたが眺めは良く、街のすぐ近くにまで迫る山々の姿は迫力がありました。

度々 SNS などで「こんな田舎にタワマンが?!」的な感じで話題になる「スカイタワー 41」というマンションも、展望台からその姿を見ることができます。なんなら展望台にありがちな「見える景色の説明」的な写真付きの案内にも「かみのやま温泉駅」や蔵王連峰の山々の名前と並んでマンション名が書かれているほど。

日本一有名…かもしれないタワマンをこの目で見ることができて感動です。写真は撮り忘れたけど…(「見える景色の説明」の写真は撮ってた)。

武家屋敷「三輪家」の写真

続いてやって来たのは、上山城から西へ少し歩いたところにある武家屋敷が建ち並ぶエリア。上山藩の武家屋敷には「森本家」「三輪家」「山田家」「旧曽我部家」の 4 つの屋敷があり、そのうちの「三輪家」という武家屋敷を訪れました。

こちらの「三輪家」は内部が公開されており、220 円というリーズナブルな入館料を支払えば実際に屋敷の中をうろうろと見て回ることができます。内部は思っていたよりも生活感のある空間だなという感じ。庭が非常に美しかったのが印象的でした。台所の近くには、有事の際に隠れる場所らしい屋根裏スペースへ続く空間があるなど、どこか秘密基地感もあるような、ないような。

残りの旧曽我部家は「かみのやま寺子屋」として放課後の子どもたちの活動の場として活用され、森本家と山田家は子孫の方が現在も居住する私邸のため外観と庭だけ見ることができるようになっているとのことでした。

中條屋のソフトクリームの写真

最後にやってきたのは「中條屋」という地元の和菓子屋さん。個人的に和菓子が好きでよく食べるので、観光案内所で紹介されたときから「絶対に行くぞ」と楽しみにしていました。

こちらでは、看板商品と思われる饅頭を 1 つと、饅頭にも使われているのであろうこし餡が乗ったソフトクリームをいただきました。お店の方と「風が強いですね~」と雑談をしつつ、店内に設けられた飲食スペースで甘味を堪能しました。あんこが好き過ぎる。


山形県の上山市にあるかみのやま温泉へ行ってきましたが、宿では温泉と食事を楽しめましたし、市内の観光もできて非常に楽しめました。

残念ながら、この日は蔵王・御釜へ向かうリフトは終日運転取り止めとなってしまい、山の上からの景色やその周辺 of 景色を見に行くことはできませんでしたが、いつかリベンジしたい場所ができたということで。何年後になるか分かりませんが、風が穏やかそうな時期を見計らって再訪したいです。