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阪急十三駅から新大阪駅までを徒歩で行く

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ひらたけ

先日、大阪市の北の方を訪れた際に 阪急電鉄の十三駅から東海道・山陽新幹線が乗り入れる新大阪駅までの間を散歩してきました🚶 十三と新大阪の間には直接両駅を結ぶ鉄道路線がなく、阪急の列車に乗って一度大阪梅田駅か南方駅まで移動して JR 線か地下鉄御堂筋線に乗り換えることになります。

そんな直接結ばれていない 2 つの駅の間には、阪急電鉄による新たな路線の建設計画が存在。新大阪連絡線と呼ばれるこの新線、その予定されているルートの辺りを歩いてきました。


スタート地点は 神戸方面・宝塚方面・京都方面と 3 方向へ線路が分岐する阪急十三駅 です。漢数字で 13 と書いて「じゅうそう」と読むのは関西人には常識ですが、他の地域に住む人にとっては難読地名に分類されるでしょうか。駅周辺は賑やかな飲み屋街で、高級住宅街などが多い阪急沿線にしては珍しい下町的な雰囲気のエリア。

南北に敷かれた線路を挟んだ東側と西側にはそれぞれアーケード商店街が広がり、多くの人が集まります。一見すると同じひとつの商店街のようで、実は通りを曲がると別の名前の商店街だったり。その数は 10 を超えており数え切れないほど。

阪急十三駅前の十三交差点の写真

駅の西口を出てから「十三トミータウン」というアーケード商店街を通り、大通りが分岐する十三交差点へと出ます。この十三交差点からは大きな道路が 3 方向へと伸び、南へ伸びる道路は梅田方面へ、北西へ伸びる道路は加島や尼崎方面へ、そして北へ伸びる道路は三国や豊中方面へと続きます。

今回は阪急電鉄が計画する新線「新大阪連絡線」のルートをなんとなくざっくりと沿うように歩いていくということで、まずは十三交差点から北へと向かいます。

阪急十三駅の神戸線のホームと踏切の写真

新大阪連絡線のルートについて調べてみると、十三駅からはまず阪急宝塚線に沿うような感じで北へと伸びていき、山陽新幹線の線路を超えたところでそのすぐ北側を通って新大阪へと向かうようです。

この新大阪連絡線の計画ですが、実は計画自体は 50 年以上前からあったのだそう。様々な事情から進めることが出来ないまま時が経ちましたが、現在 JR 西日本南海電鉄 などによって工事が進められている新線「なにわ筋線」の開業に合わせて新大阪連絡線と、十三と大阪駅うめきた地下ホームを結ぶ「なにわ筋連絡線」の開業を目指しているそう。

2031 年までに繋ぐのはなかなか厳しそうですが、完成すれば阪急沿線から新大阪や難波、そして関西国際空港へのアクセスが非常に良くなるはず。阪急の新線に期待している人も多いのではないでしょうか。

阪急宝塚線の高架の写真

十三交差点から北へと伸びる道路は中央が跨線橋、その左右に側道があるという感じになっていて、その側道のほうを歩いていきます。まず見えてきた線路は阪急神戸線の線路で、その名前の通り神戸三宮方面へと続く路線の線路です。踏切からかなり近い位置に十三駅のホームも見え、列車の本数も多いことから待ち時間は長め。

細い道ですが思いのほか人通りも車通りも多く、特に自転車の数が多かったなという印象。十三といえば夜に賑わう歓楽街というイメージですが、昼間も人が多くて賑やかです。

JR西日本網干総合車両所宮原支所の写真

そのまま歩いていくと、阪急神戸線の線路を超えるために高架となっていた大通りが合流。その先の「区民センター前」という交差点で右に曲がると、今度は阪急宝塚線の線路とぶつかります。十三駅では地上を走っていたこちらの線路は、この場所にたどり着くまでに高架になっており、その下をくぐり抜けて東へ向かいます。

山陽新幹線の高架と走り抜ける新幹線の写真

少し歩いた先で再び北へと進路を変えると、見えてきたのは JR 西日本の車両基地。そしてその先に見えるのは山陽新幹線の線路が敷かれた高架です。ほんの少し眺めているだけでも何本もの列車が目の前を横切っていく様子が見られ、あまりの高頻度運転に恐れ慄くしかありません。

新幹線の高架の下にも線路が敷かれていて、踏切には「JR 西日本」の文字。車両基地から各地に列車を移動させる時などに利用したり、貨物列車が走るのに利用したりするのでしょうか。

新大阪駅の西側の線路の北に広がる駐車場の写真

山陽新幹線の高架の下にある踏切を超えて、すぐ北側の細い道を東へと歩いていきます。新幹線の高架の北側にはひたすらずっと駐車場が広がっていて、満車ではないものの停められている車も多め。

人が多く集まる都会なので駐車場を利用する人も多いとはいえ、大阪の玄関口となる新大阪駅近くにビルが立ち並んでいるわけでもなくこれだけ広い平面駐車場があるというのはなんだか不思議な感じ。

阪急阪神東宝グループのHi-Park新大阪第1駐車場の写真

将来的にはこの駐車場がある土地を阪急電鉄が買収して線路を…と思いながら駐車場の看板を見てみると、そこには「阪急阪神東宝グループ」の文字。50 年以上前から計画があったということなので、ずっと前から土地自体は確保していたということなのでしょう。

Osaka Metro 新大阪駅の写真

ひたすらに駐車場が続く道を歩いていくと、徐々に大きなキャリーバッグを持った観光客の姿がちらほらと見られるようになってきました。これが新大阪駅到着の合図。十三駅を出発してから およそ 40 分ほどで新大阪駅に到着 しました。

新大阪駅には東海道・山陽新幹線や JR 在来線のほか、梅田やなんば、天王寺といった大阪の主要なエリアを結んでいる Osaka Metro 御堂筋線も通っています。将来的には リニア中央新幹線 や北陸新幹線もやってくることになっていますが、果たして生きている間にその姿を見ることができるのか。


今回は、阪急電鉄の新線が計画されている十三駅から新大阪駅までの間をお散歩してきました。十三駅周辺は飲み屋街や歓楽街、新大阪駅周辺はオフィス街といった雰囲気であまりにも違いが大きすぎるので、鉄道で結ばれたらあまりのギャップに風邪をひきそうだなと思いました。

ただ、歩いて 40 分ほどとまあまあ距離があって離れているので、結ばれたらかなり便利だろうなというのは感じられました。おつかれさまでした。