大阪・関西万博のコモンズA館を回る
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様々な国のパビリオンが集まる A~F のコモンズ館のうち エンパワーリングゾーンにあるコモンズ A 館へ行ってきました🎌 コモンズ A 館には 29 もの国のパビリオンが集まっており、それぞれの国の展示とショップが所狭しと並んでいます。そんなコモンズ A 館内を、各国のパビリオンを見ながら歩いてきました。
夢洲駅から近い東ゲートから会場内へと入り、大屋根リングの下を突っ切ってやってきたのはエンパワーリングゾーン。館内にパビリオンを構える国々の国旗が建物上部に掲げられたコモンズ A 館は、私が訪れたタイミングでは入場規制中でそもそも中に入ることができない状態となっていました。
建物の前でひたすら「入場規制中です!」「通路で立ち止まらないでください!」と声を張り上げているスタッフの方がいらっしゃって、大変だな…と思いつつ、周辺をうろうろとしていたところ無事中へ入ることに成功しました。
コモンズ A 館にパビリオンがある国・地域は以下の通り(50 音順)。全部で 29 の国のパビリオンが建物内に存在していて、壁沿いや建物中央部には展示エリアが、一部の国は通路を挟んでそれぞれの国の展示エリアからほど近い場所に雑貨などを扱うショップが設けられていました。
- イエメン
- ウガンダ共和国
- エスワティニ王国
- ガーナ共和国
- 北マケドニア共和国
- ギニアビサウ共和国
- キルギス
- グレナダ
- ケニア共和国
- コソボ共和国
- コモロ連合
- サモア
- スリナム共和国
- スリランカ
- セーシェル共和国
- セントクリストファー・ネービス
- セントルシア
- ソロモン
- トリニダード・トバゴ共和国
- トンガ
- バヌアツ
- パプアニューギニア独立国
- パラオ
- バルバドス
- ブルンジ共和国
- ボリビア多民族国
- マラウイ共和国
- モーリシャス共和国
- ルワンダ共和国
入場規制が解除され、1 か所しかない扉が開いた途端に周囲にいた人たちがドドドドッと一斉に建物内へとなだれ込んで行く中に紛れ、とりあえず邪魔にならないようにと奥へ奥へと進んでいくところからスタートしたコモンズ A 館。
長蛇の列ができていたお手洗いに立ち寄りつつ、今回は入口左手側から時計回りにぐるりと回っていくことにしました。
まず向かったのは展示エリア…ではなくその手前にあったブルンジ共和国のカフェ。こちらでは飲食物の販売が行われており、館内を歩いているとこちらのお店で購入した茶色い紙コップ入りの食べ物や飲み物を持っている人の姿がちらほら。
暑い中コモンズ A 館へ入ることのできるタイミングを窺っていたので、私も冷たいものを求めてお店へ。かなり狭い通路沿いにあるため、パビリオン同様に列に並ぶ人数が制限されており、周囲をぐるぐると回って何度かトライすることになりました。
メニューにはホットコーヒーやアイスコーヒーのほか、上にソフトクリームが乗ったコーヒーフロート、それから見た目が豪華な「ブルンジ EXPO カヌレパフェ」なる商品が載っていました。
アフリカ大陸の中央あたり、内陸部にあるブルンジ共和国の主要産業はコーヒーやお茶などの農業だそう。アフリカの小さな宝石、ブルンジコーヒーはフルーティーで優しい酸味があり、香り高く心まで澄みわたる一杯…とメニューに書かれていました。
何を注文しようかとメニューを眺めながら考えている間、すぐ隣ではスタッフの方が小さな太鼓のような楽器を叩きながら「美味しいし良い匂いだし、みなさんよかったらどうぞ」と日本語で案内をされていました。なんとなく耳に残る感じのリズムと話し方で、聞いていて楽しかったです。
今回注文したのはコーヒーフロート。国産のソフトクリームとブルンジのスペシャルティコーヒーの贅沢コンボというフレーズに惹かれました。ソフトクリームの下にはザクザクの氷がいっぱいで、ソフトクリームの甘い味とコーヒーの苦みと氷の食感の組み合わせが非常に良かったです。
美味しかったのですが、飲み終えた後にブルンジ共和国の展示エリアへと向かうと、ブルンジ共和国のカフェで使える 5% の割引券を配っていて「先に欲しかったんだが?」となりました。順番を間違えてしまい、ちょっと残念。
コーヒーフロートで身体を冷ました後は、ようやく館内の展示を見て回ります。まず最初に立ち寄ったのはイエメン共和国の展示エリア。白と茶色の美しい見た目の建築物の立体的な絵?模型?のようなものが置かれていて綺麗でした。
イエメン共和国はアラビア半島の南端に位置する中東の国で、外務省のウェブサイトでは退避勧告が出されている国。一緒に万博を訪れた知り合いの方からそういった話を聞いて、自分がいかに世界情勢やニュースに疎いかを思い知らされました。そんな大変な状況下でも、こうして日本での万博のために準備をして展示を用意してくださっていることに感謝ですね。
続いては南米大陸北部にあるスリナム共和国の展示。入口近くに「ここにないピンバッジをお持ちの方、スリナムのバッジと交換いたします。お声かけ下さい!」と書かれた紙と、たくさんのピンバッジが付けられたボードが置かれていました。
私はピンバッジを持っていなかったので交換できませんでしたが、海外の人と持っているものを交換するのってなんだかワクワクするし楽しそうなので、訪れる前に知っていたらどこかでピンバッジを調達して持ってきていたかも。
アフリカ大陸の東側、インド洋のある島国モーリシャス共和国の展示では、精緻な帆船の模型やモーリシャスのサンゴ礁生態系をイメージしたという水槽の展示がありました。壁も水色に塗られていて、水族館に訪れたような気分でした。
スリランカ民主社会主義共和国のパビリオンではスリランカで栽培された茶葉が産地別に並べられていて、その茶葉の香りの違いを体験。標高 0~600m くらいのところで栽培されたものは匂いを嗅いでもよく分からない感じだったのですが、標高が高いところで栽培されたものになるほど香りが強いように感じられ、こんなに違いがあるのかと驚きました。
美しい海のポスターが貼られていたコモロ連合の展示エリアでは、木彫りの熊ならぬ木彫りのシーラカンス的な置物が置かれていました。シーラカンスといえば生きた化石とも言われる魚。コモロは生きているシーラカンスが捕獲された場所として知られているそう。
そして最後の方に訪れたのは、パラオ共和国の展示エリア。パラオは日本による統治時代があった国で、その当時の日本語で書かれた地図や建物の写真が展示されていました。
ここまで様々な国の展示を見てきましたが、こういった日本統治時代の内容に触れたものは他では見かけなかったので、どこか申し訳なさのような、なんともいえない感情が湧いてきました。こうした時代があったこと、決して忘れてはいけないですね。
今年 2025 年 10 月には、日本の成田空港からパラオまでの定期直行便が新規就航する予定だそうで、その案内ポスターや旅行情報などが目立つところに貼られていたのが印象的でした。パラオと日本は時差がなく、飛行機での移動も 5 時間ほどだそうなので、いつか行ってみたいと思いました。
大阪・関西万博のコモンズ A 館へ行ってきましたが、コモンズ A~F 館の中で最多となる 29 もの国が集まっていて、それぞれの国々について知ることができたので良かったです。
名前を聞いたことのない国も多く、新しい情報がワッと頭の中に入ってきて何がどこの国の話だったか混乱していた感じはありましたが、非常に勉強になりました。私は海外旅行の経験がほとんど無いのですが、こうして世界中の国々の文化に触れていると「旅行してみたい!」という気分になりますね。楽しかったです。