三宮と元町を結ぶ地下通路「サンポチカ」を歩く
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神戸の繁華街 三宮と元町を結ぶ地下通路「サンポチカ」を歩きに行ってきました🚶 サンポチカは三宮中央通りの下にある地下通路で、完成したのは 2001 年。20 年以上前につくられた地下通路ですが、3 年前の 2022 年に「変化に富んだ歩いて楽しい空間」をコンセプトに全面リニューアルオープン。そんなサンポチカを歩く、楽しいお散歩に行ってきました。
JR・阪急・阪神・ポートライナーに地下鉄と、多くの鉄道路線が集まる三宮駅から地下を通って南へと歩くこと数分。神戸市営地下鉄海岸線の 三宮・花時計前駅 近くまでやってくると西側に見えてくるのが、三宮中央通り地下通路「サンポチカ」です。
先述の通り、この地下通路が完成したのは今から 20 年以上前の 2001 年。阪神・淡路大震災の教訓を踏まえ、市街地中心部における歩行者の安全性を確保しさらに魅力あるまちづくりを進めるために、地下鉄海岸線の工事に合わせて整備されたのだそう。
サンポチカの東端に見えるのは「01」と書かれたゲート。通路内にはこのように番号が振られたゲートが 7 つあるほか、空間を区切るゲートが複数設けられていて、サンポチカ内を 20 の部屋に見立てて部屋ごとに異なるデザインを楽しむことができるようになっています。
座って休憩することのできるベンチも各所にたくさん設置されていて、休んでいる市民の方が多くいらっしゃいました。中には横になって眠っている人も。ベンチも見た目がカラフルだったり形がうねっとなっていて特徴的だったり。全体的にアーティスティックな雰囲気です。
最初の部屋にはいくつもの絵画が飾られていて、ライトアップの仕方やアーチを描いた壁の形状もあってまるで美術館を訪れたかのよう。
すぐ隣には「サンポチカギャラリー」という白くて明るい部屋があり、こちらにもガラスの中にたくさんの作品が展示されていました。訪れたタイミングで展示されていたのは、障がい者アート展「こころのアート展」で入選されたアーティストの方の作品。こちらの展示は今月 10 月 29 日までとのことです。
道中には真っ白な壁が続いているところがありますが、その中の一部には壁自体に絵が描かれている場所も。このサンポチカでは歩いて楽しい変化に富んだ通路を演出するための余白的空間として、壁をキャンバスに見立てた「アーティスト部屋(更新部屋)」が設定されており、様々なアーティストによる壁画を楽しめるようになっています。
更新部屋とありますが、これはアーティストの方が直接サンポチカの壁で制作する「ライブペインティング」を実施しているため、歩くたびに作品ができあがる過程を楽しめることからきているのだと思われます。
白い壁だけでなく、ゲートと思われる区切りの部分にも絵が描かれている箇所がありました。こちらもおそらくアーティスト部屋のひとつ。人通りが少ない夜中とかに作業をしているのでしょうか…。
都会の繁華街、それも駅近くにある地下通路ということで、通勤や通学でこの場所を通る人も多いのではないかと思いますが、このように「今日はどんなふうに変わっているのだろう?」とちょっとした楽しみがあると、仕事や学業へ向かうつらさも少し和らぎそうです。
絵画や壁画だけでなく、壁がゲーミングに光り輝く空間も存在。今回サンポチカを地下鉄海岸線の「三宮・花時計前駅」から「旧居留地・大丸前駅」まで歩いたのですが、どこを歩いてもひとつとして同じ空間はなく、違う雰囲気の場所が次から次へと目の前に現れました。デザインやアートの幅の広さを改めて実感。すごい。
10 分ほど歩いて、サンポチカの西端へと到着。天井には「海岸線のりば」と書かれた看板が光り輝き、いかにも地下鉄駅の構内といった雰囲気に変わります。なんだか現実に戻ってきたなという気持ちになりました。
神戸の地下に広がるサンポチカを歩いてきましたが、コンセプト通りの「変化に富んだ歩いて楽しい空間」で非常に良かったです。きっとこれからも様々なアーティストの方が参加して、サンポチカの壁を彩るのだろうなと思うと、神戸を訪れた際にはまた歩いてみようかなという気持ちになりました。