香川県庁の展望室から高松の街を見る
- 投稿した日
- 更新した日
- 書いたひと
- ひらたけ

香川県の県庁所在地である 高松市にある香川県庁の展望室へ行ってきました🏙️ JR 高徳線の線路と 高松琴平電気鉄道 琴平線の線路に囲まれた、市内中心エリアのほぼド真ん中にそびえる香川県庁舎。その 21 階が展望室として開放 されており、高松市内を一望することができます。そんな香川県庁の展望室を訪れ、高松の街を眺めてきました。
ことでん瓦町駅のあたりから、市内を東西に通る香川県道 33 号を西へと歩いていくと見えてくるのが、周辺の建物から頭一つ飛び抜けて大きな建物。白い柱が格子状に規則正しく並び、モダンかつ県の政治の中心らしい堂々とした佇まいのこの建物が、今回訪れた香川県庁舎の本館です。
私が香川県庁を訪れたのは、平日(木曜)の 11 時ごろ。香川県庁の開庁時間 および 21 階の展望室が利用できるのは平日の朝 8 時半から夕方 17 時 15 分までとなっていて、土曜日や休日には訪れることができません。
これまでに 石川県庁 や 熊本市役所、神戸市役所 など、上層階に一般の人も利用できる展望室や展望ロビーが整備されている全国各地の県庁舎や市役所へは何度も訪れてきましたが、展望ロビーは休日でも入ることができるようになっているところが多いイメージだったので、少し驚きました。
本館の入口正面側から敷地へと足を踏み入れると、右手側には庭園が広がっており、その隣には高さはないけれど存在感のあるコンクリート造の立派な建物が来庁者を出迎えます。こちらの建物は 香川県庁舎東館 で、かつてはこちらが香川県庁の本館と東館だったのだそう。8 階建ての高層棟と、県庁ホールがある 3 階建ての低層棟で構成されています。
香川県庁舎東館は、東京都庁第一庁舎 や フジテレビ本社ビル などを手掛けた世界的な建築家・丹下健三氏が手掛けたもので、2022 年には「香川県庁舎旧本館及び東館」として国の重要文化財にも指定されているそう。
戦後に建てられた庁舎建築としては初めて国の重要文化財に指定された建築物で、鉄筋コンクリートで造られた日本の伝統建築の表現や、正面玄関(ピロティ)やロビーなど県庁舎として県民に開かれた空間とする手法に加えて、受付カウンターや椅子などの家具も意匠的に優れていて歴史的な価値が高いと評価されているとのこと。
また、1 階のロビーの壁画「和敬清寂」を香川県出身の洋画家・猪熊弦一郎氏が、知事室机などのデザインを著名なインテリアデザイナーである剣持勇氏が手掛けており、県立ミュージアムや東山魁夷せとうち美術館といった美術館をはじめ多くのアートを鑑賞することができる現在の「アート県香川」の礎となっています。
丹下健三氏が手掛けたのは香川県庁舎東館(旧本館・東館)だけではなく、今回訪れた香川県庁舎本館も丹下健三氏によるものだそう。1958 年に建てられた東館、そして 2000 年に建てられた新しい本館が並び、初期の作品と晩年の作品を見比べることができます。
建物内へと入り、エレベーターに乗って最上階である 21 階へと向かいます。展望室にやってくると、聞こえてきたのは子どもたちの元気な声。どうやら幼稚園児と思われる小さい子どもたちが引率の先生方に連れられて遊びに来ていたようで、窓際にかたまってワイワイと楽しそうにしていました。
21 階展望室を訪れていたのは、その幼稚園児達と引率の先生、それから私ともう一人 50 代くらいの男性の方くらいで大混雑という感じではありませんでした。小さい子どもたちの邪魔をしないよう、香川県内で伐られたヒノキで作られたベンチで休憩しながら引率の先生に連れられて他の場所へと移動していくのを待ち、静かになった部屋から高松の街の景色を眺めます。
北側の窓からは、瀬戸内海やそこに浮かぶ小豆島や女木島、直島といった島々を眺めることができます。異様に窓ガラスが汚れていて、若干景色が黒ずんで見えたのはやや残念ではありますが、JR 高松駅やその北側に広がる海沿いのエリア「サンポート高松」とそこにそびえ立つ 高松シンボルタワー の姿が確認できました。
香川県庁舎本館は地下 2 階、地上 21 階、塔屋 4 階建てで、その高さは 113m と香川県内では数少ない超高層ビルのひとつ。高い建物が少ないためか、窓から見える景色が思っていたよりもずっと高く感じました。
順路の案内に沿って、続いてやってきたのはことでん瓦町駅などがある東側。正面にはことでん瓦町駅の駅ビルと、そこに掲げられた「瓦町 FLAG」の看板が見えます。東側の景色を説明する写真が窓のそばに設置されていたのですが、現在 瓦町 FLAG とある場所には漢字の「天」の字の上に山(∧)を付けた、岡山に本店を構える天満屋百貨店のマークが写っていました。瀬戸大橋によって鉄道・道路が接続していて、岡山との結びつきの強い香川県ということで、かつては高松天満屋があったようです。
左側に見える、てっぺんがものすごく平らな特徴的な形の山は「屋島」という山だそうで、大きな屋根のように見えることからこのような名前で呼ばれているとのこと。1934 年には瀬戸内海国立公園・国の史跡および天然記念物に指定されています。
高松の主要な観光スポットのひとつで、山登りやハイキング、野鳥や植物などの観察ができるだけでなく、城跡やお寺、展望台、水族館もあるようです。今回の香川(高松)旅行では、時間の都合で屋島へは訪れることができなかったので、次回はぜひ行ってみたいです。
南側の窓へと移動する道中には、讃岐の石「サヌカイト」という石が展示されていました。このサヌカイト(讃岐岩)は今から約 1,350 万年前に噴出したとされる火山岩で、香川県を中心にごく限られた地域にしか産出しない貴重な岩石なのだそう。割れると鋭利な刃物のようになることから、旧石器時代には 鏃 や石斧、ナイフなどとして利用されていたようです。
金属器の時代になり、徐々に人々から忘れ去られてしまったサヌカイトですが、現在では「宇宙の響き」「太古の響き」などと世界中の人々からいわれているサヌカイト楽器に使われているのだそう。
続いてやって来た南側の窓からは、正面に紫雲山という緑に覆われた丸っこい山の姿がよく見えます。香川を訪れて印象的だったのが、昔話に出てくるような「おむすび山」がいたるところに見られるところ。南側に見える紫雲山もてっぺんが丸くて可愛らしい見た目をしています。
山の東側には国の特別名勝にも指定されている「栗林公園」が広がります。その周りには多くのオフィスビルやマンションが立ち並び、さすがは四国内で松山市に次ぐ人口を誇る県庁所在地といったところです。
最後に見るのは西側の景色。こちらはエレベーター乗り場の近くにある小さな窓のみでしたが、左にはでこぼことした山々が連なり、右には美しい瀬戸内海が広がるという高松らしい景色でした。
香川県庁本館 21 階にある展望室へ行ってきましたが、瀬戸内海やそこに浮かぶ島々、そして海沿いの街並みが綺麗だったのはもちろんのこと、思っていたよりも見える景色が特徴的だったのが印象的でした。最初に見ることになる北側の窓がやたら汚れていたのはすごく気になりましたが、訪れることができて良かったです。