北恩加島と鶴町を結ぶ渡船に乗ってきた
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大阪市内には、 無料で乗れる渡船がある のをご存知でしょうか?2024 年 3 月現在では 8 か所の渡船場 があり、橋が架かっていない場所や、橋はあるけれど歩いて渡るのが困難な場所で川を渡るのに利用されています。
昨年に「8 か所ある渡船、全てに乗船しよう!」と思い立ち、休日を利用して渡船場まで足を運んでいます。昨年から今年にかけて 天保山渡船場、千本松渡船場、落合上渡船場、甚兵衛渡船場、船町渡船場、落合下渡船場 の 6 か所を訪れ、それぞれ渡船に乗って川を渡りました。
7 回目の渡船への乗船となる今回は 北恩加島と鶴町を結ぶ千歳渡船場を訪れました🛥️
千歳(ちとせ)渡船場 は大正区鶴町 4 丁目と同じく大正区の北恩加島 2 丁目を結んでいる渡船で、令和 4 年度時点で 1 日平均 512 人が利用している そう。岸壁間の距離は 371 メートルで、以前訪れた天保山の渡船 の次に長いものとなっています。
千歳渡船場がある大正区は鉄道があまり通っていないため、バスを利用して 千歳渡船場の鶴町側 へと移動。やたら達筆な「千歳渡船場」の看板と、船のイラストと澪標をモチーフにした大阪市の市章が描かれている見慣れた青い看板が入り口に掲げられていました。
すぐ上に橋は架かっていますが、渡船場には対岸へと移動するために大勢の人が船を待っていました。
普段から利用していると思われるご高齢の方が 3、4 人ほどと自転車を押してやってきた学生さんっぽい方、カメラを首から下げた観光客っぽい方が数名といった感じ。時間帯とかもあるのだとは思いますが、これまで乗ってきた渡船の中ではトップクラスに混雑しているなという印象。
時間になり、対岸から乗客を乗せた船が出航し私の待つ鶴町側へとやってきました。船には「はまかぜ」という名前が書かれています。
鶴町側で乗客を降ろした後、船は私たちを乗せて元いた北恩加島側へと戻っていきます。2、3 分ほどで対岸へと到着。この日はよく晴れていたので、船からの見る景色がとてもきれいでした。
ちょっと残念だったのは、航行中に船の中でスマホ触ったり、カメラで撮影をしたり、船内をうろうろと動き回っているおじさんがいたこと。みんな手すりに捕まってじっとしている中で、危険だから写真撮るとかは禁止って案内を無視して行動するの普通に迷惑だし、万が一事故が起きるなんてことがあったら最悪だから、ちゃんとルールは守ってほしいなというお気持ち。
北恩加島側の岸壁には船のイラストが描かれ、その周りにはなんだか賑やかな絵が描かれていました。壁の端のほうに説明が書いてありましたが、このウォールペイントは渡船場の景観アップのために、市立泉尾工業高校の美術部の方とファッション科の方が描いたものだそう。
せっかくなので、渡船場や船の上から見えていた立派な青い橋を歩いて渡ってみました。
千歳橋という名前のこの橋は、長さ 944m もある「ブレースドリブアーチ橋」という形式の大きな橋。ブレースドリブアーチ橋ってなんか必殺技みたいでかっこいいね。
大正 11 年に架けられた千歳橋は、昭和 32 年に大正内港の工事のために一度撤去され、その後平成 15 年に現在の千歳橋が新しく架けられたそう。千歳橋が無かった半世紀の間の代替として開設されたのが、今回乗船した千歳渡船場ということらしい。
圧を感じる長い階段をのぼると、頭上には立派なアーチが見えます。大阪市のウェブサイトには「アーチ構造とトラス構造とを融合した 2 径間連続非対称ブレースドリブアーチ橋で…」とかなんとかと説明が書いてあり、詳しくないので「なんかすごい」ということしか分かりませんでしたが、実際に見てみるとやっぱり「なんかすごい」という感じ。
橋の上からの眺望はとても良く、近くにあるテニスコート周辺の緑と空や水路の青とのコントラストがきれいだなと思いました。遠くにはあべのハルカスっぽい背の高い建物の姿も見えます。
千歳橋を歩いて渡るのにかかった時間は 8 分半ほど。私は比較的歩くのがはやい方なので、普通ぐらいのペースの人だと 10 分くらいはかかるでしょうか。景色はすごく良いですが、高いところまで上ってくるのは大変だし、渡船で渡ったほうが短い時間で移動できるので、通勤・通学などで毎日歩いて…というのは大変かもですね。
渡船は無料で利用できるので、大阪を訪れた際には乗ってみてはいかがでしょうか。最後までお読みいただきありがとうございました。